決算報告
古新聞になってしまいましたが、18日に浜松市のH18年度決算が報告され、19日の地方紙朝刊に概要が掲載されました。
「実質収支83億8000万円黒字」という報道がありましたが、さっそく、ある方から問い合わせがありました。
「おい田口」「浜松の財政ってそんなに良かったのか?」「借金はまだまだ一杯あるだろう?」
・・・おっしゃるとおりでして、「借金」は、減るには減りましたが、H17年度末の5717億円から、5632億円に、約85億円減った程度です。仮に返済を増やして、借金を5550億円にすれば、実質収支はほぼトントンという訳ですね。
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「借金」は企業で言えば「有利子負債」です。減らすにこしたことはありません。そして、市も努力はしています。
「繰上償還」といって、借金返済も前倒ししています。昨年公表した「中期財政計画」よりも前倒しで返済していますので、どんどん借金を減らしていくということは良いことだと思います。
また、貯金(財政調整基金の積立)も、17年度は9216万円でしたが、18年度は16億円することができました。
したがって「良くなったか悪くなったか?」といわれれば、「良くなっている」と言うことはできます。
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たしかに行財政改革の効果もあったのでしょうが、財政的に最も大きかったのは「個人市民税」の増加ではないでしょうか。
「個人住民税」はH17年度368億円だったものが、H18年度は405億円に、約37億円増えました。
理由は何だと思いますか?
最も大きいのは「定率減税の廃止」です。
結局、われわれの懐から納めた税金で、なんとかなっているという状況なんですよね~。
確かに、他の政令市に比べれば、財政状況は良い方ですが、お隣の湖西市や県東部の産業都市裾野市、富士市は、財政力指数1.0を超えています。絶対数値で良くならないと、「健全」とは言い切れません。行財政改革はまだまだ必要です。
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発表数値の中に、市税の滞納データがありました。
H17年度末に71億円だったものが、若干減って、69億9754万円になりました。
黒字幅よりも、市税の滞納額の方がはるかに多いのです。今後、市の組織も変えて、債権回収対策を進めていきますが、課題の大きさがおわかりいただけますよね。
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