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多文化共生シンポジウム

20070731_1605 今日は、静岡県主催の「多文化共生を考えるシンポジウム」に参加しました。

基調講演は静岡文化芸術大学の池上准教授(入野在住の元「父ボラ」仲間)。
パネルディスカッションでは、労組の大先輩の杉田さん(現磐田市自治会連合会長)の「杉田節」を、久々に聞かせていただきました。

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池上さんの話は、具体的なデータや調査結果に基づいたもので、非常にわかりやすく課題を指摘していました。

現在の外国人住民は、全国的には韓国・朝鮮人が最も多く約60万人、次に中国人が急激に増えて約52万人、3番目にブラジル人で約30万人となっています。静岡県には約10万人の外国人がおり、最も多いのはブラジル人で、約半数の5万人です。

またブラジル人の在留資格には特徴があり、「日本人の配偶者」「定住者」「永住者」などの「安定した定住者が多い」とのことです。

そして、ここに「ミスマッチがある」ということです。

1990年の入国管理法改正後、日系ブラジル人が飛躍的に増えました。まず父親が働きに来て、しばらく様子を見る。安定してくると次に家族や兄弟を呼び、最後に子どもを呼び寄せる。そして生活の安定にともない、当初は3年くらいの「出稼ぎ」のつもりで日本に来たのが定住となり、私たちと同じ「生活者」になってきているわけです。

ところが法律は対応できていません。労働環境や社会保障、教育など、政策面はまったく定住型の外国人を想定していません。日本語がわからない外国人が10年も20年も滞在するには、法整備がまだまだ不十分な状況です。

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現在それをカバーしているのが、最前線の市町村、そしてボランティア団体やNPO、とりわけ生活のベースである自治会のみなさんです。また市町村の中でも、とりわけ教育部門が独自に施策を進めている状況です。

多くのブラジル人は、今でも、意識は「一時滞在」、しかし実態は「定住」になっている・・・ということで、こうした親の考え方や生活プランが、子どもの不就学などの原因になっていることも考えられます。

浜松の外国人の子どものうち、約20%が不就学と言われていますが、実態として「定住化」が進む中、子どもたちの将来のためにも、何とかして教育を受けさせる方法を考えねばならないと思います。

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次に、杉田さんの自治会での取り組み事例をご紹介します。

杉田さんの住む「磐田市南御厨地区」は人口の2割が外国人、とりわけ県営・公団住宅は450世帯のうち52%を外国人が占めていると言うことです。

外国人が増え始めたのは平成12年頃からで、当初はトラブルもあったのですが、当時は行政にも対応窓口がなく、自治会として独自に「共生」の取り組みをはじめたそうです。

取り組みの詳細は割愛しますが、みずからが足を運び、ブラジル人居住者に協力を求め、「自治会サポート委員」なる通訳組織をつくり、コミュニケーションづくりをはじめ、自治会行事や公民館行事に参加を呼びかけ、「顔の見える関係」づくりが進んだと言います。

また外国人児童の教育に関して、「自治会でできることはないか?」と考え、放課後に集会所を開放して日本語や勉強の補習をやったり、子育て相談を実施したそうです(スゴイ!)。

この活動は市に認められ、平成18年に「多文化交流センター」として新たな施設を開設し、日本人の子どもたちとブラジル人の子どもたちがいっしょに活動する場として、共生の拠点になっているようです(スタッフは教師OBとのこと)。

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杉田さんは言います。

「今、先生たちは、現場で一生懸命がんばっているが、もうギブアップの状態だ。行政は教育支援をもっとしっかりやらなければいけない」

「まず、就学前に情報提供や入学準備の仕組みをつくるべき」

「次に、学校の受け入れ態勢として、言葉のサポートが絶対必要なので、加配教員を必ず置くべき」

「できれば、日本に来る前から情報提供し、日本の学校教育制度を説明すべき」

「とりわけ集住地域は、初期指導がきちんとできるように、取り出し教育ができる体制づくりが必要」

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やはり教育が大事ですね。私も同感です。

この問題はもう少し深掘りするつもりです。

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