1年ぶりの富山
昨日~今日、1年3カ月ぶりに富山に行きました。
業務の関係で、2年前の10月から昨年の7月まで、毎月のように富山を訪れましたが、富山の海の幸ってホントに最高ですよ。特にこれからのシーズンがおすすめです。
ま、それはともかく・・・、富山に関して2題記載します。
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「LRT」とは、「Light Rail Transit」のこと。都市の新交通システムと呼ばれています。
写真は富山市の「富山ライトレール」。愛称「ポートラム」という「LRT」です。JR富山駅から北に向けて運行されています。
ここはJR富山港線の廃線論議の中、昨年4月に第3セクターを設立し、既存の線路を活かしつつ、富山駅付近の一部路面に軌道を敷設したものです。
乗り心地は音も静かで揺れも少なく、なかなか快適でした。路線周辺では、まちおこしも始まっており、市民の期待は大きいようでした。
ちなみに富山には駅南側にも路面電車が走っていますし、富山地鉄という民間鉄道会社もあります(これにも乗ってきました)。
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ここは以前、民間企業が路面電車を営業していたのですが、経営状況から廃線を検討し、周辺自治体の支援の中、5年前に第3セクターとして再スタートを切ったということです。
富山と違い、こちらは全線路面軌道。そして車両も「アイトラム」の他、従来からの「チンチン電車」も使用しています。
富山は駅などの施設もしっかり整備されていましたが、こちらは、せっかく低床車両を導入していても、駅施設の整備が進んでおらず、財政面の大変さをうかがわせていました。
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さて先月末、浜松市に「地域公共交通活性化推進議員連盟」が設立されました。
私は、この「議連」に参加していません。
この「議連」、事前にいただいた資料には「LRT推進議員連盟」と書いてありました。名前が変わった経過はわかりません。
私は高齢化や環境問題を考えると、自動車産業に携わるひとりとしても、公共交通の今後のあるべき姿を議論するのは非常に大切だと思っています。
しかし富山などと違い、都市インフラが整っていない中で、いったいどのくらいのコストがかかるかもわからない「LRT」を浜松に導入することは、現時点では困難と思います。
名前は変わろうとも「LRT推進」が見え隠れしている「議連」に、今、積極的に参加するつもりにはなれません。今回、富山の導入2例を見て、その思いを強くしました。
浜松の地域公共交通を考えるにあたっては、JR東海道線や遠鉄、天浜線の駅と、遠鉄バスが基本となります。市民の生活拠点と市街地を結ぶには、私は、現時点では「バス交通」の将来性を探った方が、よほど現実的だと思います。
中心市街地の巡回バスやコミュニティバス、そしてサイクル&ライド・・・、多くの自治体が、今、いろんな取り組みを進めています。この課題は今後も勉強したいと思います。
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昨日は、富山にあるスズキの関連会社の労組結成20周年イベントに出席しました。
この会社は、20年前までは、ミニバイクを生産する「鈴木自動車工業㈱富山工場」でした。それがHY戦争に象徴されるような時代背景やプラザ合意以降の円高の中、苦渋の決断のもと、分離独立の道を選択したものです。
昨日は、当時の労使協議に携わり、「鈴木自動車工業労働組合 富山支部長」から「スズキ部品富山労働組合 初代執行委員長」になった方から、当時のさまざまなお話をうかがいました。ナマの声から労使ともに並々ならぬ労苦があったことがうかがえました。
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スズキの労使関係について、いろんなことをいう方がいますが、私は13年間の労組役員の経験をとおして、こんなに雇用を大切に思っている経営陣は、他にいないのではないか・・・、と思っています。13年の経験しかない私には当時のことはわかりませんが、20年前のこの経験が、おそらく脈々と受け継がれているのではないでしょうか・・・。
企業が生き残るというのは並大抵ではないのです。そして企業の存亡は、従業員の雇用や家族の生活にも影響を与えます。
私が企業誘致や企業立地に取り組まねばならないと強く思っているのは、元気な浜松を創ることはもちろんですが、地域を支えているのは人に他ならないと思っているからです。
また行政も「ツブれる心配がない」なんて甘い考えを捨てて、都市間競争に臨まないといけないと思っています。
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