NPMに関するセミナー
NPMといってもみなさんにはなじみが薄いと思います。
NPMは「New Public Management」の略、「新公共経営」と呼ばれています。
これまでの半年間の活動をとおして、民間と行政のギャップを痛切に感じている私は、客観的に「行政経営システムの評価・考え方」を聞いてみたいと思い、セミナーに参加しました。
NPMとは、①市場原理、②顧客主義、③成果重視、④組織の簡素化、を基本に、限られた行政の資源を基に、最小の経費で最大の効果をあげようとするものです。
なんのことはない・・・、民間企業なら当たり前にやっていることですね。
しかも、地方自治法では、第2条14項には「地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果をあげるようにしなければならない」と定められています。別に「New」ではありません。
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私は、民間の良いところをできるだけ行政に反映したいと思っているのですが、公共には、民間の手法だけではやりきれない、民間ではなし得ない事業があることも事実です。
例えば「自治体医療」。浜松でも、医療センターの財政状況は非常に厳しいのですが、公共医療の役割を考えれば、安直に、「採算が取れないから止めればいい」ともいえません。
ではどうすればよいのか・・・。その解決手法のひとつがNPMだということです。
・・・とはいえ、例示しておいて悪いのですが、自治体医療はそう簡単に解決する問題ではありません。セミナー終了後、講師に「自治体病院の改善事例はないか?」と聞きましたが、「三重県立病院が一時期経営改善したことがあるが、今はどうか・・・」ということでした。
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「民でやれる事は民で」「民でやれないのならどう効率化するか(その選択肢が“民間委託”や“指定管理者”や“PFI”)」・・・と言われて久しいのですが、“全体最適”を求めての模索はまだまだ続いています。
現在、浜松市でも、“指定管理者制度”の導入が進み100を超える事業委託がおこなわれていますし、“PFI”による「新清掃工場&水泳場」の建設も進んでいます。
指定管理者は、先の決算委員会でも取り上げられ、ある程度のコストメリットは出ているようでしたが、はたして顧客へのサービス改善が進んでいるかどうか・・・、第三者機関のチェックもしくは議会でのチェックをしっかりやらねばなりませんね。
民間では「PDCA」サイクルは当たり前なのですが、行政はまだ「P」「P」「P」ばかりのような感じがします。議会の中で、「Do」「Check」「Action」を指摘するのが、民間出身議員の役割かな・・・、と感じました。
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