森の力再生事業
今日は静岡県が行っている「森の力再生事業」の視察で、都田の竹林と春野の山林に行きました。
静岡県民は平成18年度から、一人年400円の“森林(もり)づくり県民税”を納めています。
法人課税分と合わせて、年間8億4000万円、10年間で84億円をかけて、荒廃森林12000haを整備する事業計画となっています。
再生事業は大きく2つ。里山再生と人工林再生です。
基本的には、所有者の申請により、事業助成するということですが、所有者の中には、首都圏に住んでいる人もいるそうです。
県の担当者は「山の所有者に関心を持ってもらうのが大変」と言っていました。
杉の人工林は、採算をとるには50年から60年かかるとのことですが、今日見た山林は25年生から40年生で、コスト的にはまったくペイしません。
しかし、放っておいてはさらに問題が拡大するため、県が100%助成しても、この際やってしまおう、という事業です。
山林の保全は、治山治水の観点からも大切なことで、30年50年かかる事業です。
一時的な経済計算だけではやれませんが、より効率的な事業を行う必要がありますね。
浜松市には1000平方キロメートル近い山林があります。
産業として活かすか、放置してお荷物にするか、市民みんなに関心を持ってほしい課題です。
« 広報はままつ12月5日号 | トップページ | えひめAI-2 »
はじめまして、こんにちは!
ちょっと、コメントさせてください。
ご存知のように、「ほどほど」にしないで、
隅から隅まで広葉樹を切り払い、針葉樹にした為に
山から土が流れ安くなってしまっています。
私は、鉄砲水の災害の半分は、人災だと考えています。
間伐が何故必要かと言うと、針葉樹が競ってまっすぐ
伸びる様に無理やり密に植林する為、ある程度大きく
なったところで間伐が必要になる訳です。
以前、NHKの特番で東北の林業の方だったと思いますが、
広葉樹を残して針葉樹を植林すれば、間伐もいらないし、
植えた針葉樹もまっすぐに伸びるという植林の仕方を
放映していました。
県民の水の資源としても、広葉樹が沢山あったほうが、良いのは、ご存知の通りです。
税金を投入するにあたり、同じ過ちを繰り返さないでいただきたいと強く願うものです。
投稿: かわ | 2007年12月10日 (月) 13時48分
かわさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
私は、子どものころから山登りが好きでした。
山や森ってホントに心を和ましてくれますよね。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
・・・こんな思いから、広大な浜松の森林を、負の資産にしないように、できることをやってみたいと思っています。
森林については、まだまだ知らないことが多いのですが、ご指摘のとおり、治山には広葉樹林の力が大きいようですね。
今回の「森の力再生事業」では、「針広混合林」「多様性に富んだ広葉樹林」をつくることで、森の力回復を図ろうとしています。
今回、写真に撮った春野町の事業箇所は、列状に伐採し、日当たりを良くし、広葉樹の自然発生を促すという取り組みです。
また、報告しませんでしたが、都田町の視察箇所では、里山の「竹林」を伐採して、「広葉樹」の植樹を行っています。
ただ、こちらは、竹林の再生力が強いので、これからどうなるかわかりませんが・・・。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
話は変わりますが、私は数年前、連合(労働組合)の仲間といっしょに、引佐町観音山で広葉樹の森づくりに関わったこともあります。
「広葉樹」は四季に応じて表情が変わりますから、目で見てもキレイですし、実のなる木があればたくさんの野鳥のさえずりを楽しむこともできます。
20年、30年先に桜の花見をしたり、森の小道で森林浴をしたり、バードウォッチングをしたり・・・、そんなことを夢見て、植樹~下草刈りをやっていました。
多くの人にそうした機会を持ってもらいたいと思っています。
投稿: 田口 章 | 2007年12月11日 (火) 18時23分
早速のコメントありがとうございました。
そうですか。安心しました。
今後ますますのご活躍を祈念申し上げます。
投稿: かわ | 2007年12月12日 (水) 18時58分
★浜松市の林業を考える・・
というのが、私の個人的な昨年のテーマでした。色々な方にお話を聞いたり、春野や水窪へ見学に行きましたがまだまだ判らないことばかりです。少し教えていただけますか。
★広葉樹は針葉樹と同じように産業用資源として使えるのでしょうか。
森の利点として、水を含み、大気を綺麗にするというのは判るのですが、少なくとも人手をかけるなら、何かの付加価値を生まなければ・・と思うと建築や家具、あるいはエネルギーへの利用価値がないと・・と思っています。
今年も森のことは考えて行きたいと思いますが、新しい今年のテーマは宇宙です。2008年宇宙の年です。
ではでは。
投稿: 秋山雅弘 | 2008年1月 3日 (木) 09時44分
秋山さん、コメントありがとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて、広葉樹の産業的利活用の件ですが、残念ながら、まだ知識を持ち合わせていません。
また調べてみますので、お時間を下さい。よろしくお願いします。
まったくの余談ですが、先日、竹林再生に取り組んでいる方から聞いたお話では、伐採後の竹の利活用も大きな問題のようです。
竹林は再生能力が強く、適切な竹林をつくるには根気よく伐採する必要があるそうです。
しかし竹の利活用手段はあまり多くなく、竹細工や竹炭、有機肥料など、いろいろ試行錯誤されているようですが、大量消費する方法はなかなか無いようです。
自然環境を守るには、ご指摘のとおり、資源として循環させるような仕組みも必要なのでしょうね。
またひとつ勉強課題が増えました。
宇宙には私はまだまだ届きません・・・^^;
投稿: 田口 章 | 2008年1月 3日 (木) 20時39分
秋山さん、こんにちは!
広葉樹は、家具などに多く利用されていると思い調べました。
http://www.fuchu.or.jp/~kagu/mokuzai/mokuji.htm
私は、今の日本、世界のおかしくなっている原因を一言で
言ったら、
「ほどほどに」
という言葉を忘れて、やり過ぎてしまうことだと思っています。
以前、杉の山が広範囲に渡って滑り落ちて行くのをTVのニュースで見ました。広葉樹に比べて針葉樹は、根が浅く狭いのだそうです。
「ほどほどに」混在した状態が一番良いのではないでしょうか。
★NHKの特番の方見つけました! ↓↓
http://www.pref.akita.jp/noseika/H17irai/satou/satoukontesuto.html
参考までに↓↓
http://www.sansonkigyou.net/henshubu/cat21/
http://society6.2ch.net/test/read.cgi/agri/1157325451/l50
投稿: かわ | 2008年1月 5日 (土) 22時27分
かわさん、連続コメントありがとうございます。
私に代わって、秋山さんからのご質問に答えていただきましてありがとうございました・・・^^
広葉樹は家具や工芸品などに幅広く使われているんですね。そういえば山村の道の駅などでよく木工品を見かけますが、木目に惹かれるんですよね~。
それにしても、かわさんは森林再生に詳しいんですね。ご紹介いただいたHPをチラリと見てみましたが、面白そうでしたので、また、じっくり拝見することにします。
またいろんな情報を教えてください。よろしくお願いします。
投稿: 田口 章 | 2008年1月 5日 (土) 23時52分
★かわさん紹介の木材図鑑・・
・・少し見ました。杉のところで「天竜杉」というブランドを見て、少し感激。ヒノキのところでは「高級木材」という言葉があり、少しヒントがあるように思いました。
★専門家集団⇒戦略計画
どうも素人が少し勉強したくらいでは埒があかないほど、森は深そうですね。林業に強い大学の先生、研究者、民間の方を集めて、「浜松林業100年計画書」を作ったらどうでしょうか。
林業の生産性と商品性を指標として、浜松市の林業政策の基本になるようなシミュレーションをするべきだと思いました。実は宇宙とITはそれに使えます。
★浜松ファースト・・
3次元での地形、地質、日照、降雨量と夫々の木の生育速度や、商品性、利用分野などをまとめていくと今までの視点とはことなる林業政策が生まれるように思います。農林水産省よりも半歩進んだ、浜松ファーストで行けると思います。
ではでは。
投稿: 秋山雅弘 | 2008年1月 6日 (日) 10時09分
秋山さん、コメントありがとうございます。
レスが遅くなってスミマセンでした。
生産性と商品性を考慮した「林業100年計画書」ですね。なるほど、森林には長期ビジョンが欠かせませんものね。
浜松市は、昨年「森林・林業ビジョン」を発表しています
(HPでは未公開)。
このビジョンは、今の人工林が伐採のピークを迎える約30年後を想定して、平成26年度までに取り組むことが書かれています。
昨年配布されたときに、ひととおり目はとおしたのですが、秋山さんご指摘の「商品性」の概念はあまり織り込まれていないように感じました。
再度、この「ビジョン」を熟読してコメントを書こうと思ったのですが、少し時間が必要なので、後日改めてブログに概要を記載したいと思います。
投稿: 田口 章 | 2008年1月 8日 (火) 10時21分