ワークライフバランス
慶應義塾大学の樋口美雄教授の講演を聞きました。樋口教授は労働経済学の分野で、先見性を持ち、政府委員など幅広く活躍されています。
今日、印象に残ったのは、労働経済学から見た2055年の日本社会です。
みなさんは約50年後の日本社会の状況を想像できますか?
2006年の人口推計(出生率1.26、中位推計)によると、人口は現在の1億2777万人から、8993万人に減少。
年代別にみると…、14歳までの子どもたちが、現在の1759万人から約1000万人減って752万人に。
15歳から64歳までの生産年齢人口は、8442万人から4595万人に、3847万人の減少が見込まれています。
逆に65歳以上の高齢者は2576万人から3646万人の約1000万人の増加と予測されています。
未婚率は、現在、女性6%、男性10%とのことですが、これも女性24%、男性30%とも予測されています。
今ですら、社会保障制度は崩壊の危機に瀕していますが、さらに少子高齢化は進むわけです。今、高齢者1人を勤労者3.28人で支えていますが、2055年には勤労者0.9人で高齢者1人を支えていかねばならないということです。
少子高齢化を従順に受け入れてしまうのか、それとも政策転換を図り、少子化に歯止めをかけられる社会をつくるのか。今、まさに選択が迫られています。
樋口教授は、その解決策の一案として、「ワークライフバランス」を挙げられていました。
「ワークライフバランス」は、今年のキーワードの一つになりそうです。
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