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2008年3月17日 (月)

95円台の持つ意味

080307 市議会議員になって感じたことのひとつに、「為替の重みの違い」があります。

浜松周辺の製造業に携わっている人ならば、「1ドル95円」と言えば「浜松経済の危機」を感じると思います。

ごくごく簡単に言えばこういうことです。

1台1万ドルのクルマがあったとします。

1ドル120円だったら、120万円ですよね。

1ドル95円だったら、95万円です。

同じクルマを1台輸出しても、為替の影響で、売上が25万円も減るのです。

私はスズキの社員ですが、スズキの利益率はわずか5%弱です。100万円のクルマが95万円になれば、利益はなくなります。

もちろん、輸出はドル建てだけではありませんし、輸入原材料は多少安くなるかもしれません。さまざまな要因がありますので、実際の経営はこんなに単純な図式ではありませんが、為替の影響の一端はおわかりいただけると思います。

ところが、製造業では当たり前のこの視点を、知らない人が多いですねぇ・・・。

為替の影響で浜松の経済・暮らしも変わってしまうのだ・・・という危機意識を、どれだけの人が持っているでしょうか。

同様の危機意識を考えれば、50年前の夕張で、「炭鉱がなくなる」と予想した人がいるでしょうか?また、今日の夕張を予想した人はいるでしょうか?

まず、いませんよね。

でも、こんな脆弱な世界にいるということを、私たちは常に意識しなくてはいけません。中国やインドに製造業の優位性を奪われてしまったら・・・。

だからこそ、一刻も早く、市政健全化を進め、市民協働の自主福祉活動を充実していかなくてはいけない・・・と私は思っています。

改革に「早過ぎる」ということはありません。

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