予算案のチェック
平成20年度予算案とのにらめっこが続いています。
議案説明会で全体の概略をひととおり聞きましたが、1年経ってもよくわからない分野もあり、いくつかヒアリングを行いました。現在は主に「環境経済委員会」で議案審議する個別事業のチェックをしています。
私は次のような視点でチェックしていますが、ひとことで言って「わかりにくい」ですね。
①前年比較
予算書の金額を前年比較しています。項目ごとの詳細は、前年対比の記載がないのですが、重点項目については、H19年度の当初予算書を見ながら比較しています。ちょっと面倒かも・・・。
②施政方針や「戦略計画2008(案)」に沿っているか
予算書と一緒に「当初予算案の概要(事業の紹介)」という資料が公表されています。大きな6項目は同じなのですが、それに記載されている重点項目と「戦略計画2008(案)」のリーディングプロジェクトの項目が微妙にズレており、比較しにくくなっています。そろえておけばイイのに・・・。
③事業内容の確認
今年度予算に比べて差がある場合、今年度の重点施策として何かをやったのか、また来年度何を計画しているのかを、「当初予算の主要事業(H20年度分とH19年度分両方)」などでチェックしています。
④ルーチン項目について
前年対比の大きなモノや、予算規模が大きい割に事業説明が少ないモノを洗い出しています。理由が不明確なものはヒアリングしようと思っています。
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マニフェスト項目はおおむねキチンと予算化されています。
マニフェスト項目以外の事業について、戦略計画(案)と部門予算のベクトルがあっていればOKですが、リーディングプロジェクトになっているにもかかわらず、事業内容が不明確なものや、予算が大幅に減額されているものがあります。
もちろんおカネを付ければよいというものではありません。「ゼロ予算事業」という手もあります。しかし一般的には予算の裏付けがなければ、従来以上の事業展開は難しいですよね。
あとは4月に部門別に策定される「部局戦略計画」「区戦略計画」への反映です。
昨年9月に出された「部局別戦略計画2007」「区戦略計画2007」の中には、市長が重点戦略に掲げていたにもかかわらず、部門の重点事業になっていないものがありました。
市長方針を部局別方針に落とし込み、それを職員個々人の業務計画に反映させる…ここまでブレイクダウンして、やっと職員のみなさんの目標管理につなげることができます。「戦略の柱を貫くこと」。組織の目標をしっかり持ち、人財を活性化させるには、こうした仕組みが必要です。
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以前、視察報告した「鳥取県」では、予算編成を「財政課長査定」からオープンにしており、なぜ事業内容を明確にして、カットする場合もその理由を示しています(わかりやすいのでぜひ見ていただきたいです。ページが多すぎるのがやや難ですが・・・)。
HPの左上にある「平成20年度予算の内容(各事業検索)」をクリックすると、部局別の事業項目やキーワード検索で、事業内容から予算申請額、そして予算案への反映状況まですべて示されています。
たとえば子どもたちへの環境教育に関する事業の例として、「エコクラブ」という検索ワードを入れると、2件の事業があり、1つは満額ではないものの採用、もう1つはカットというのがわかります。
島根県とタイアップして実施している「子育て応援パスポート」も事業概要がわかります。
ここまでオープンにすれば、議会が議案審議するまでもないかもしれませんね。
「情報公開は行財政改革にもっともよく効く薬」。片山前知事の言葉が聞こえてくるようです。
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