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智者は歴史に学ぶ

20080331_1711 経済同友会 浜松協議会の「同友会経済サミット」に参加しました。テーマは「成長・醸成する『100万都市・浜松』をめざして」という壮大なものです。

もちろん、周辺市町村を合併しての100万都市創造ではありません。

「今の浜松を、今後どう発展させるのか」という視点の、興味深いシンポジウムでした。

基調講演は、川勝平太 静岡文化芸術大学学長。座談会は、市内の有名企業の経営者がパネラーとして参加していました。

川勝平太 学長のお話は初めて聞きましたが、非常に興味深いものでした。

とりわけ、①これまでの近代日本の文明史論は分かりやすかったですし、それを踏まえた、②今後の浜松文化のありようは、20年、30年先の浜松の姿を思い描くに、夢を与えるものであったと思います。

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①を簡単に説明します。

まず質問です。近世の日本の3都を「東京」「大阪」「京都」としたとき、文明史論的に、近代日本の3都はどこか?

川勝学長はこう言います。

「京都」「東京」「金沢」だと。

「京都」は、奈良~平安~室町時代をとおして中国文化を模倣した都市であり、いわば「東洋文化(=京文化)」の街。

その後、戦国の世を迎え、信長、秀吉、家康を輩出した安土桃山の頃から、自立した「日本文化」が生まれた。たとえば「天守閣」の天守は、西洋の「デウス」の和訳であり、中国文明ではありえなかった文化だとのこと。

その象徴が「江戸」。しかし、江戸は時代とともに変化し、今の東京は「西洋文化」の象徴となった。

そうした中、今も昔の江戸情緒(=日本文化)を残しているのが「金沢」。

この3つが、これまでの日本の特徴的な文化都市だということです。

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さて、それでは②将来に向けてはどうか、と言うことですが・・・、

今後の都市像には、地球規模の文明に対応できる「第4の文化」の醸成が必要であり、これら全ての文化から自立した自由な都市が求められる。

既存の文明からの自立に必要なものは、江戸時代の鎖国に見ることができる「自給」のモノづくり。モノづくりは、工業だけでなく、農業、林業、水産業、そして「文化」や「心」も網羅する。

そして、浜松には、自立できる素地がある。もてる資源を活かし、「浜松共和国」をつくる意気で都市構想を進めるべき・・・、というものでした。

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「智者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」

ついつい、日々に流されてしまう今日このごろですが、歴史の流れは滔々と私たちを包んでいます。今日は久しぶりにこの言葉の意味を感じさせてくれました。

(経験を否定するわけではありませんよ・・・^^;)

新しい文明の発信を、この浜松から!

なんだかワクワクしてきませんか?

★おまけ・・・、それをやっていくためにも「行財政改革」が必要ですね。

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