昨日の行革審は、外郭団体全般についての審議でした。浜松市には68の外郭団体があり、行革審では市と関係の深い22団体について審議をしています。
前回からの“積み残し”だった、「建設公社」、「土地開発公社」、「まちづくり公社」は、調整不十分で後日審議するとのこと。
12の外郭団体について“分科会”の委員から総括的な検討報告を行った後、「フラワー・フルーツパーク公社」、「文化振興財団」、「清掃公社」の3団体について、“取り出し”審議がおこなわれました。
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「フラワー・フルーツパーク公社」では、これまでも指摘されてきた“借地”が、年間8000万円弱のコスト負担になっていることや、退職引当金が積まれていないこと、公社の借金をほとんど市が負担しており、市の“隠れ借金”になっていること、などが明らかにされてきました。
市として、市民へのアメニティを提供する役割は否定しませんが、情報はキチンと公開せねばなりませんね。
昨年の9月議会「環境経済委員会」で、公社の決算認定審議を行いましたが、そこまでのチェックは、まったくできませんでした。行革審委員の問題発見応力には頭が下がります。
今後、フラワーパークと動物園を一体化し、「舘山寺総合公園」とする計画もありますが、フルーツパークを合わせた3施設の基本的なあり方や、再編の検討が必要です。
動物園は「建設委員会」の所管ですのでチェックを続けます。
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「浜松市文化振興財団」は「浜松市文化協会」と「アクトシティ浜松運営財団」が平成17年に統合されてできた外郭団体です。
年間予算は約30億円ですが、約20億円を市からの委託金などにより運営されています。
しかし、私も意外だったのは、文化事業よりもむしろ、ほとんどが、指定管理者として受託している「アクトシティ」や「クリエート浜松」などの施設管理料で、審議会では「不動産業のようだ」との声も出されました。
市では、今年度「資産管理課」を設置し、ファシリティ・マネジメント(資産管理)を強化していますが、約100億円とも言われる外郭団体が扱っている資産の管理が今後の課題となります。
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「浜松市清掃公社」は、旧浜松市のし尿処理などを行う外郭団体です。下水道が完備されていない時代には、市民生活に欠かせない事業でしたが、下水道の整備とともに事業は縮小しています。
財務的には市の負担はありませんが、組織のあり方が論点になりました。
まず、し尿処理は市の許可制度ですが、一地区一業者の独占体制で、料金は事業者に一任されていると言うことです。競争原理は働きませんので、当然、利益が出る体制にあります。また給与水準は市より高くなっています。
委員からは、「市への依存度は0というが、競争相手がいないというのは、100%依存していると言うこと」、「市が80%以上の出資をしている以上、指導性を発揮すべき」との厳しい指摘がありました。
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その他の12団体については、市への依存度の高さや、随意契約での受託事業が多いこと、退職金などの引当処理をしていないこと(=隠れ借金)、事業の必要性などが指摘されました。
これまでやってきたことを同じように続ける時代ではありません。しかし、問題をキッチリ指摘しないと、中にいる人たちはなかなかわからないものです。
最近、決算資料を見ているのですが、私自身、まだまだ問題発見能力が足りないと思います。議員としての役割を果たせるよう、日々、努力します。
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先週の視察途中から記事のアップをサボっていました。おまつりやら何やらで、PCに向き合う時間がありませんでした。
今週は決算資料のチェックと並行して、11月議会の代表質問の準備に取り掛かろうと思います。
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