視察計画(1/14)
今月下旬、しばらく封印していた視察に行きます。視察先と主な内容は次のとおりです。
【市民クラブ視察】
1/20-22
①和歌山市 「和歌山城復元整備事業」
○調査項目「整備基金」
経済環境の厳しい中ですが、将来の「元気な浜松」に向けた取り組みとして、浜松の魅力再構築は不可欠です。数多くの資源を活かしつつ、来るべき時期に備えておかねばなりません。
こうした中、有力な手法のひとつが「浜松城公園」の再整備計画です。
11月議会の質問では、「歩いて楽しめる中心市街地づくり」を取り上げようと考えましたが、時間の都合でカットしてしまいました。
商業施設だけでない中心市街地のあり方の検討や、歩行回遊性の向上、文化・観光に資するなど、「浜松城」をキーコンセプトにしたまちづくりは、さまざまな可能性を持っています。
やすとも市長は一昨年9月の議会答弁で次のように述べています。
再建に当たっては・・・、現在の厳しい財政状況を考えますと、その大部分を市民の浄財に期待するほかなく、天守閣再建については多くの市民の賛同が不可欠でございます。・・・市民の賛同が得られたと判断した後・・・、再建する木造天守閣の概要等を明らかにし、必要な事業費の算出、市民の浄財の受け皿となる「天守閣再建基金条例」の制定などを検討することといたします。
和歌山市は平成8年に「和歌山城整備基金」を創設し、市民の寄付を受け入れ、それを使いながら和歌山城の復元整備を行っています。今後に活かせるよう制度構築や、市民参画の仕組みなどを調査する予定です。
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②大阪府八尾市 「市立八尾病院」
○調査項目「自治体病院改革」「PFI運営」
自治体病院改革は地方自治体の全国共通課題です。
浜松市では「医療センター」を、平成22年4月から「地方独立行政法人」による運営に移行する計画を進めており、2月議会では「定款の制定」や「準備のための条例(評価委員会設置条例)」が提案される予定です。
「地方独立行政法人」による運営事例では、まだ、なかなか参考になる事例がありませんが、広く「自治体病院改革」という視点で見れば、いくつかの好事例があります。
平成19年12月に視察に行った「川崎市立病院改革」もそのひとつでしたが、今回は「PFI方式」による病院改革事例を視察します。
八尾市立病院は「三菱商事」「松下ファシリティマネジメント」「ニチイ学館」「日本医学臨床検査研究所」の4社が出資した「八尾医療PFI㈱」という特定目的会社(SPCといいます)が運営している病院です。
PFI手法による病院経営は、マイナス部分も指摘されており(近江八幡市の事例など)、まだ是非を議論することはできませんが、手法に学ぶ点は多いと思います。
病院ではありませんが、2月にオープンする浜松市新水泳場(ToBiO)もPFI方式による運営ですので、PFI手法のメリット・デメリットなども、合わせて考えてみたいと思います。
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③堺市 「産業振興」
○調査項目「企業誘致政策」「中小企業クラスター等産業集積拠点形成」
説明の必要はあまりないと思いますが、堺市は浜松と同じ「後発型政令市」であり、人口83万人、製造品出荷額2兆7300億円(浜松は2兆8500億円)と似ているところがあります(もちろん面積や山林は比較になりませんが・・・)。
新日鉄堺の跡地を使ったシャープの工場誘致など、産業振興策も目を見張るものがあります。また平成21年度の事業開始を見込んで中小企業向けの産業形成を進めてきました。
浜松の企業誘致は、他市に比べて出遅れたこともあったことから、昨今の急激な経済環境悪化でキビしい状況にあります。関西経済はどうか、また先行都市である堺市はどのように対処しているのか調査します。
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【若手議員の会】
1/27-28
昨年度の「川崎病院改革」等に続き、今年度も若手議員有志による視察を行います。会派を超えた「目の付け所」「考え方」は参考になります。
①岐阜市 「上下水道」
○「水道水の紫外線消毒」「下水汚泥の有効利用(リンの回収)」
上下水道は「安心・安全」と「コスト」の両面から関心があるので、昨年秋に新人議員で浜松市の上下水道についての勉強を行いました。
今回、先行事例として上記の項目を調査します。
紫外線消毒は、通常の塩素消毒に耐性を持つ原虫(クリプトスポリジウム等)の感染症対策に有効な手法です。浜松市では導入していませんが、その必要性などについて聞いてみたいと思います。
排水には「リン」が含まれており、佐鳴湖の水質にも影響しているのはご存じでしょう。この「リン」を下水処理の過程で回収し再利用する取り組みを岐阜市では始めています。
「リン」は家庭用や工業用で広く使われていますが、国内ではほとんど産出されない(?)とか・・・。「資源の有効活用」と「下水道財政の改善」につながらないか、可能性を調べてきます。
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②福井市 「まちづくり」
○「景観行政」「わがまち創造事業」
景観づくりについて、浜松市では「景観計画」「景観形成基本計画」を策定し、11月議会では「景観条例」を制定しました(浜松市のHP)。
福井市もさまざまな取り組みを進めています(福井市のHP)。まだまだ覚えることの多い分野ですが、まちづくりの基本ですので、さまざまな事例を調査します。
まちづくりに欠かせないのが「市民協働」。今では全国で進められています。
浜松市でも、戦略計画2009の基本方針に「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』を目指して」、を掲げています。
これまでも、条例制定や「たねからみのり」などの事業も進めていますが、「言うは易し、行うは難し」の言葉どおり、浜松の「市民協働」の歩みは、遅々として進んでいません。
「誇りと夢・わがまち創造事業」は福井市が進める市民協働事業です。昨年は会派視察で八戸市の市民協働事業の推進を視察しましたが、福井市の事例も参考に、浜松市の市民協働を進めていきたいと考えています。
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経済環境の悪化にともない、民間企業ではさまざまな経費節減策を進めています。行政にも、税金のムダ遣いをなくすよう、同様の取り組みが求められています。
議員も同じです。「政務調査費の範囲なら何をやってもよい」ということではなく、不要不急の支出は見直さねばなりません。視察も、目的意識を持ち、市政改善につなげないと、市民の理解は得られません。
私は政務調査費はすべて公開し、将来につなげるように使います(視察の報告は後日アップします)。
もちろん、使わなかった政務調査費は返還します。
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