パラダイムチェンジ(1/7)
今日は、静岡市で、前三重県知事の北川正恭さんの講演を聞きました。
テーマは「新たな時代に向けての地方からの挑戦」。
「皆さんの力で、文明史的な大転換をしてほしい」と、終始一貫「パラダイムチェンジ」の必要性を話されていました。
「パラダイム」は「考え方」「価値観」と訳してよいでしょう。これまでの延長の発想でなく、明治維新のような、非日常の決断の中から、今後の日本を作っていけ・・・ということだと、私は解釈しました。
まず自分の立ち位置について。三重県知事だった頃、「上から目線」からの意識改革をおこなったそうです。
「生活者重視」、「生活者優先」は、「生活者を重視」、「生活者を優先」で、政治をする側の目線であり、生活者が主語にならないとダメ・・・として、「生活者起点」をメッセージに県政を進めました。
同様に、「県民を満足させる政治」は間違いで、「県民が納得できるサービスの提供」をするように努めたそうです。要は「主体は県民」だということです。民主主義のあり方が問われていますが、為政者は決して上から見てはけないということですね。
日本のガバナンス(統治)を、官主導から民(市民)に変えるのが、今回の大転換ですね。明治維新の中央集権からの真の転換ができるか・・・、私も政治家の末席に名を連ねるものとして、携わりたいと思います。
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余談ですが、「固定観念」を打破することが必要ということで、「裁判員制度」についても触れていました。懸念の声が多い制度ですが、これも1980年代の政治改革からスタートした「パラダイムチェンジ」のひとつで、「行政改革」、「政治(立法)改革」、「司法改革」という、民主主義の基本である「三権分立」の改革の一部だとのこと。三権を全て「主権在民」で考えれば、司法制度もそうなると述べていました。
この他、マニフェストや議会改革、「せんたく」議連、地方分権のお話もされていましたが、そのあたりはいろんな場面で見聞きしていますので割愛します。
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お話を聞いて、「補完性の原理」という言葉を思い出しました。
為政者と同時に、市民の「パラダイムチェンジ」も再認識しました。市民も「お任せ」「おねだり」するのでなく、自立することが必要です。
日本の伝統的な良さである「家庭」や「地域コミュニティ」でできることをどう進めていくか、そして行政は何をサポートするのか・・・。
「補完性の原理」についてはあらためて書きたいと思います。
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