予算審査の視点(3/14)
12日の建設委員会での、私の視点を記載します。
★部門の重点実施事項
昨年は「戦略計画(案)」が事前に示されたのですが、今年はそれが出されませんでした。トップ(市長)が昨年秋に策定した「戦略計画の基本方針」に沿って、重点項目がテーマアップされ、きちんと予算化されているかどうかは重要です。
「建設委員会」の業務領域は、昨年の「環境経済委員会」に比べ、中長期的なビジョンに基づく業務やルーチンワークも多く、単年度の戦略計画になじみにくいものが多いのも事実です。
しかし、そうした中にも、単年度の目標をしっかりと立て、進捗を追う必要があると感じました。事業を全て掌握するのはムリかもしれませんが、引き続き、できるだけ幅広く勉強したいと思います。
中でも、都市計画部門では、「都市計画マスタープラン」、「総合交通計画」、「国土利用計画浜松市計画」の3つが来年度中に策定されます。いずれも将来の都市像を描くための重要な計画です。秋以降、議論が深まってくると思いますので、注視していきます。
★下水道事業のバランスシート
「退職給与引当金」が不十分です。質問に対し「本来12億円程度引き当てるべきだが、監査部門と話をして、今後15年間かけて積む」とのことでした。そんなんでイイのかな~?
約11億円の「隠れ借金」ですよ。財務情報は適正に開示し、悪いものは悪いなりの対応をせねばなりません。
また企業債についても、下水道事業の借入金利息だけで49億円にもなります。どれだけ事業の足を引っ張っているのか・・・。
中身を見ると、「事業債」は減らしていますが、「資本費平準化債」というおかしな借金が増え続けています。
「減価償却期間と企業債償還期間の差を埋めるための起債」と説明されましたが、そもそも減価償却費を起債の償還に充てること自体おかしいと思います。
名前はどうあれ借金は借金。財政健全化のため認められた国の制度と言うことのようですが、負担するのは全て市民です。
上下水道事業は “企業会計”とはいうものの、“企業の会計”とは全く違います(「資本費平準化債」についてはもう少し調べます)。
★税収減の最大の影響
土木費は約72億円の減。中でも「道路費」は約26億円の減額になっています。
この「道路費」。20年度は「道路維持費」と「道路整備費」に分かれていました。「維持」は既存道路の維持・改良、「整備」は新設と考えてよいと思います。
質問したところ、「維持」が約▲8億円、「整備」が約▲18億円程度のようでした。おそらく「起債抑制」の方針からこうなったのではないかと思いますが、今後の「みちづくり計画」への影響は避けられないでしょう。
こうした中でもメリハリをつけて、通学路の安全確保や交通事故防止など、優先順位を付けた事業の進捗が望まれます。
★補助金について
建設委員会関係の大きな補助金として、「組合施工の区画整理事業への補助金」が約17億円予算化されています。
以前、包括外部監査の指摘を受けていたので、もう一度見たかったのですが、調査不足でチェック(質問)できませんでした。
また、「農政の区画整理」といわれる「土地改良事業」にも、多額の補助金が投下されています。運営補助や過去の投資への償還助成などもあるのですが、これらについては、あらためて実態把握したいと思っています。
★今回は、全議案に賛成です(“附帯決議”には反対ですが、議決しないようです)。
昨年は「賛成討論」をやろうと思い、原稿を用意しましたが、結局、やりませんでした。
今回も討論予定はナシです。
審議でいろいろ考えたことは、5月議会の「代表質問」で主張します。
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