ふじのくに総合計画(3/10)
先日から、静岡県の総合計画「富国有徳の理想郷 “ふじのくに” のグランドデザイン」を見ています(熟読とはいきませんが・・・)。
市町村と違い、県には総合計画の策定義務はありませんが、川勝知事の肝いりで作ったとか・・・。前書きを読むと、確かに知事の意気込みが伝わってきます。
基本計画は、9つの柱から成っています。
1.「命」を守る危機管理
<“ふじのくに”の徳のある人材の育成>
2-1.「有徳の人」づくり
2-2.「憧れ」を呼ぶ“ふじのくに”づくり
<“ふじのくに”の豊かさの実現>
3-1.一流の「ものづくり」と「ものづかい」の創造
3-2.「和」を尊重する暮らしの形成
3-3.「安心」の健康福祉の実現
<“ふじのくに”の自立の実現>
4-1.ヒト、モノ、地域を結ぶ「基盤」づくり
4-2.「安全」な生活と交通の確保
4-3.地域主権を拓く「行政経営」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1の危機管理はさすがに県ならではの取り組みです。また4-2の警察行政と広域交通もまさに「広域行政」として必要な行政施策です。
一方、あとの項目は、「広域行政」としての県と「基礎自治体」である市町村の役割分担が、よくわからないものがたくさんありました。
特に、規模の小さい自治体はともかく、政令市である浜松市では、多くのことを県同様に取り組んでいることから、このあたりの整理(権限・財源委譲)が必要かと思いました。
そういう仕事を、ぜひ、やりたいものだと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
また、行政経営では、足りない視点がたくさんあります。
21年度決算の財務諸表や23年度予算を見ると、財政健全化の視点からは程遠い内容といえます。
“通常の県債”は目標の2兆円以下というものの、「臨時財政対策債」などを入れると、総会計ベースの借金は2兆5369億円を見込んでいます。
“通常の・・・”などという、わかりにくい表現(指標)はやめるべきです。
特に、21年度決算の財務諸表(基準モデル)を見ると、1兆5千億円を超える「事業用資産」や2兆6千億円を超える「インフラ資産」を有するものの、負債が3兆3951億円もあることがわかります。
要は、県の負債総額(将来負担)は「3兆3951億円」だということです。
ファシリティマネジメント(資産経営)についての言及もありません。
浜松市で、厳しい財政運営を見てきた目線で見ると、やれることがたくさんありそうです。
今後は「外郭団体」もチェックします。
| 固定リンク
「01.総務・行政経営・危機管理」カテゴリの記事
- 退職手当債、行革推進債、減収補てん債(2019.02.21)
- 平成31年度当初予算の概要(2019.02.21)
- 地域防災訓練(2018.12.02)
- “ミニ”ふじのくにカフェ(2018.11.10)
- 決算特別委員会(2018.10.27)
コメント