ジャカルタは夜22時。時差は2時間です。
タイトルとは関係ありませんが、写真はインドネシアで作っているスズキの150㏄バイク。かっこいいと思いませんか?
さて、東南アジア諸国へ海外進出するにあたって、人事労務の難しさを指摘する声があります。
今日、まさにその課題に直面することになりました。
日本では「春闘スタート」との報道がされていると思いますが、ちょうどインドネシアでも労働組合による賃上げ要求が行われています。
写真は今朝の「じゃかるた新聞」。ジャカルタには1万人の日本人がいるそうですが、情報源として貴重なローカル紙です。
三菱自動車の記事に目を奪われますが、私はその左側の記事に注目していました。下の写真が読めるでしょうか?
今回の課題は「最低賃金(最賃)」をめぐるものです。
日本でも最賃制度はあります。各県ごとに「最低賃金」が設定され、さらに業種ごとに決められています(全業種ではありません)。
インドネシアでも「県」単位で最賃交渉が行われているのですが、ちょうど今日訪問した「ブカシ県(ジャカルタの東隣)」で揉めているという記事です。
しっかり確認した情報ではありませんが、聞くところによると、今日、アピンド(経営者協会)側の意向に沿った判決(今年の最賃の無効)が示された…ということです。
働く側からすれば賃金が上がるに越したことはないのですが、GDP上昇率6.5%、インフレ率も約4%の中で、約30%という最賃アップは経営側にとって強烈なもので、論争になっていたようです。ちなみにワーカーの月例賃金では、約14,000円→約18,000円になるという水準だそうです。
午後、昨日も訪問した「MM2100」という工業団地にある部品企業の工場見学をさせていただいている最中にこの情報が入りました。
「デモで工業団地が封鎖される可能性があるので、至急帰った方が良い」。
非常に残念でしたが、先方のご意見を踏まえ、予定を切り上げ、意見交換の時間を取らないまま工業団地を後にしました。
団地内の交差点に“迷彩服”を着た人(警察か軍?)がいましたし、従業員を通勤バスで帰しているところや、入り口を固く閉ざしているところ、またすでに門の内外に多くの人が集まり騒然としている企業もありました。
明日はブガシ県のさらに東にある「カラワン県」に行く予定ですが、果たして訪問できるかどうか…。「カラワン工業団地」は静岡県内企業が多く進出している団地なので、とても行きたいのですが、気になるところです。