« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »

2012年2月29日 (水)

予算からみる官民感覚の差

今議会に提出されている資料に「財政の中期見通し」があります。

★財政の中期見通し(静岡県のサイト)

この資料からはいろんな情報がうかがえます。

ケース1、ケース2とありますが、今の国の財政状況を考えると、ケース2はあまりに楽観的すぎますので、ケース1を基本に考えるべきでしょう。その上で試算結果を見ると・・・、

★まず「経常収支比率」の悪化が予想されています。P3とP10を合わせ見ると、平成15年度の87.3%から、平成28年度は95.7%にまで上昇する見込みです。

これは、人件費や借金の返済、社会保障のおカネなど「義務的経費」の比率が高まり、県が政策的に使えるおカネが減ることを意味しています。

社会保障は相互扶助ですが、「私たちの納める税金が私たちの生活向上のために使われていない」ということです。危機的水準です。

★「県債残高」については、ブログ読者のみなさまには“耳タコ”でしょうが、「通常債」は減っていますが、臨時財政対策債などを含めた「全体」では増えています。

県は、臨時財政対策債の発行を「県民に“必要なサービス”を提供するため」としていますが、私たちも“身の丈”に合った生活に改める必要があるのではないでしょうか。

ついでに言えば、これは「一般会計」だけですので、「総会計」ベースではさらに額は増えます。「総会計」ベースの県債残高は予算資料には全く示されていません。こうした感覚が、私には“甘い”と感じられてなりません。

★「財源不足額」が毎年400億円ほどと見込まれています。

民間企業なら、わかった瞬間に400億円のコストダウンに取り組みますよね。行政にはこうした感覚がありません。

たとえば「時間外手当」。予算書(ネットでは公表されていません)によると、23年度予算が63億円で、24年度当初もほぼ同額を見込んでいます。民間なら「業務効率化を進めて時間外を減らそう」というのが当たり前の感覚ではないでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

たまたまですが、県債の「利子」も年間約400億円を見込んでいます。(ムリは承知ですが)借金がなければおカネは浮くんですよね(逆に金利が上昇すると恐ろしいことになります)。

余談ながら、ここでも面白い(?)数字があります。

今回提案されている「一般会計予算案」は、第1条「歳入歳出予算」、第2条「債務負担行為」、第3条「県債」、第4条「一時借入金」、第5条「歳出予算の流用」からなっていますが、このうちの第3条を見て驚きました。

県債の「利率(利子)10.0%以内」という欄があるんですね~。

いまどき、10%の金利を払って資金調達する企業がありますかね?

もちろん、実質的には、5年債で約0.4%、30年債で約2.1%ほどで調達しているんですが、いったい何年前から同じ数字を使っているんだろうか…と、県の感覚を疑ってしまいました。

ちなみに浜松市は4.5%。当時は、これでも「十分高い」と当局に食ってかかっていたのですが、今回は呆れてしまいました。

「意識改革ができていない」というのが、こういうところにも表れています。

2012年2月28日 (火)

平成47年の人口推計(2/28)

昨日のブログで人口のデータをアップしましたが、「将来どうなるのか?」とのご質問をいただきましたので調べてみました。

平成20年に「国立社会保障・人口問題研究所」が公表した2035年(平成47年)の人口推計は下記のとおりです。

黒文字…平成22年国勢調査データ(人)

青文字…平成47年推計データ(千人)

①東京都      13,159,411   12,696

②神奈川県    9,048,308     8,525

③大阪府       8,865,245     7,378

④愛知県   7,410,719    6,991

⑤埼玉県   7,194,556    6,258

⑥千葉県   6,216,289    5,498

⑦兵庫県   5,588,133    4,799

⑧北海道   5,506,419    4,413

⑨福岡県   5,071,968    4,440

⑩静岡県   3,765,007    3,242

⑪茨城県   2,969,770    2,451

⑫広島県   2,860,750    2,393

⑬京都府   2,636,092    2,274

⑭新潟県   2,374,450    1,875

⑮宮城県   2,348,165    1,982

(以下省略)

静岡県は全国10位で変わりなし。⑧⑨と⑭⑮では順位変動があります。

さて、一方で人口規模の少ない自治体は…。

⑩秋田県   1,085,997     783

⑨和歌山県  1,002,198     738

⑧香川県    995,842     802

⑦山梨県    863,075     739

⑥佐賀県    849,788     712

⑤福井県    806,075     676

④徳島県    785,491     622

③高知県    764,456     596

②島根県    717,397     554

①鳥取県    588,667     495

問題は人口減少地域ですね。2割以上減少すると見込まれている県もあります。浜松市のような人口・面積規模の “基礎自治体” がある中で、果たして “広域自治体” として存続できるのか・・・。

静岡県内でも市町によって推計値がかなり違います(知らなかった…)。

★こちらの資料をご覧ください

わずか20数年後の話です。私たちはこれらのデータを踏まえた地方自治を進めないといけません。年金・社会保障、そして借金…課題は山積です。

2012年2月27日 (月)

都道府県の人口(2/27)

今日の県議会では、民主党・ふじのくに県議団と自民改革会議の代表質問が行われました。

私の会派からは、四本(よつもと)康久議員(富士宮)。自民の方も私と同い年。「代表質問」は会派として知事の施政方針を質すものですので、ベテラン議員や会派役員が行うことが多いのですが、さすがに市議会経験も豊富なお二人は、現下の情勢をしっかりと踏まえた代表質問だったと思います。

議会経験は短いですが、私もお二人に負けないよう、しっかり勉強しなきゃ…との思いを強くしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて今日、財政状況の資料(財政力状況)を見ていて、“知ってそうで知らない” 都道府県の人口データがありましたので、「備忘録」として記しておきます。

★平成22年国勢調査データ(単位・人)

①東京都      13,159,411

②神奈川県    9,048,308

③大阪府       8,865,245

④愛知県   7,410,719

⑤埼玉県   7,194,556

⑥千葉県   6,216,289

⑦兵庫県   5,588,133

⑧北海道   5,506,419

⑨福岡県   5,071,968

⑩静岡県   3,765,007

⑪茨城県   2,969,770

⑫広島県   2,860,750

⑬京都府   2,636,092

⑭新潟県   2,374,450

⑮宮城県   2,348,165

(以下省略)

静岡県は全国10位。前後が開いていますので、道州制の導入や県の合併でも行われない限り、この位置はしばらく不変でしょうね。

さて、一方で人口規模の少ない自治体は…。

⑩秋田県   1,085,997

⑨和歌山県  1,002,198

⑧香川県    995,842

⑦山梨県    863,075

⑥佐賀県    849,788

⑤福井県    806,075

④徳島県    785,491

③高知県    764,456

②島根県    717,397

①鳥取県    588,667

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちなみに浜松市の人口は 800,866人 ですから、福井県に近い規模ということになります。

なお基礎自治体で最も多いのは横浜市で 3,688,773人(静岡県と同規模!)。最少は東京都青ヶ島村の 201人(村のHPでは165人) ということです。

自治体は人口だけ見てもかくも多様。財政力もさまざまです。地方自治を全国一律の制度でくくれるわけがないことは、このことからもよくわかります。

★総務省・平成22年国勢調査のページ

★青ヶ島村のサイト

2012年2月25日 (土)

期待!今年のクールビズ(2/25)

Natuhuku 遠鉄百貨店で行われた「遠州織物夏服デザインコンテスト」の最終審査会に参加しました。

近年「クールビズ」が流行っていますが、沖縄の“かりゆし”のような日本の夏にふさわしいドレスコードを創造しようという、川勝平太知事の肝いり事業です。

コンセプトは「サムライ・扇子」の2つ。これをキーワードにビジネスマンが仕事で着れるフォーマルな夏服を、遠州織物を素材にして県内外のデザイナーが競いました。

私は服には無頓着で、デザインも門外漢ではありますが、「イイものはイイ」というのはよくわかりましたし、やすとも市長や磐田の渡部市長もモデルで登場するなど、演出もGOODでした。

グランプリ作品は遠州綿紬の素材を活かしたシンプルなデザインでした。今後、静岡県職員が制服として使うことも検討されています。今のまま販売すると価格が高くつくようですが、なんとか日の目を見せたいものです。今年の夏にむけて、ちょっと楽しい話題です。

審査員長のワダ・エミさんとトークを楽しんだ川勝知事は、継続開催にも言及していました。

折しも予算審議中ですが、この事業、23年度の県予算では1600万円を計上されており、24年度予算案も同額の1600万円が提案されていました。

ワダ・エミさんは「事業化には最低3年はかかる」とおっしゃっていましたが、今後どう進めていくか…これも楽しみです。

*写真はコンテストの一幕です。

右端のモデルは 鈴木康友 浜松市長。着ているのはグランプリを受賞した作品です。その隣は渡部修 磐田市長。その他、サラリーマンや企業経営者など地元のイケメンのみなさんがモデルを務めました。

2012年2月24日 (金)

どうする「土地開発公社」

日本中の自治体で「土地開発公社」の解散が“ブーム”の様相です。・・・と言っても、今に始まった話ではありません。

各自治体の状況は下記リンクをご覧ください。なお、ネットで「土地開発公社 解散」と検索すると、全国の状況がよくわかります。

★総務省「平成22年度土地開発公社 事業実績調査」(PDF)

浜松市は、行革審の答申を受け、すでに平成25年度末の解散を決定しています。もっとも早い八王子市は、平成15年度に解散していますので、もう10年近くも「土地開発公社」のあり方は議論されて続けていることになります。

静岡県土地開発公社は約100億円の土地を保有しています。いわゆる“塩漬け土地”はありませんが、一般的に見て「もう役割を終えた」といっても言い過ぎではありません。あらゆる行財政改革が求められる中、原点に返ってあり方を検討すべきです。

かつては当たり前に事業を進めていた外郭団体を、時代の変化を考慮して検証していくことが私たち議会には求められています。役割を終えたものは廃止、必要なものも効率化を進めないといけません。

静岡県の土地開発公社をどうすべきか。この課題について、同僚議員が来週の一般質問で取り上げる予定と聞いています。さて答弁やいかに・・・。

2012年2月23日 (木)

海外進出支援事業

今日は「富士山の日」。県では式典が行われていますが、私は県外視察に行かせていただきました。

視察項目は「岡山県の海外進出支援事業」。
インドネシアの訪問先で「岡山県が積極的に支援事業をやっている」との情報を聞いたので、ネットで調べたところ、いくつか面白い事業をやっていました。

お互いに議会日程が詰まっていたため、今日しか日が取れず「富士山の日記念式典」を欠席したということです。関係者のみなさま、失礼いたしました。

最も参考になった事業は、上海、バンコク、ジャカルタなどに設置している「ビジネスサポートデスク」です。

これは民間事業者や団体に事業委託して、進出企業や進出を検討している企業へのアドバイス等を行うというものです。
利用料は原則無料。委託料も意外に安価で、利用者の評価も高いようでした。
東南アジア調査では「相談窓口」の設置を求める意見が多数ありましたが、進出企業の数からすると、静岡県でもやる価値は十分あると思います。

次に「大規模見本市」への県ブース設置。
今回の東南アジア調査では「ビジネスマッチング事業」を求める声が聞かれました。中には「静岡県主催」の開催を希望する声もありましたが、まずはこうした大規模メッセなどへの参加からやってみてはどうかと思います。

ちなみに昨年12月の「METALEX2011(バンコク)」参加企業の中には、4日間の会期中に新規の契約締結まで進んだケースもあったとか。国内だけでなくいろんなところで販路拡大支援は可能ですね。

さて書けばキリがないのですが、最後にひとつ。
印象的だったのは、岡山県は産業企画課の中に「経済国際化推進班」という専任チームを持っていることでした。
聞けば、お隣の広島県も今年度から専任の「課」を設置し、来年度予算では積極的に事業展開をするとのこと(これも調べてみなきゃ…)。

静岡県の海外進出支援は「企業立地推進課」が所管していますが、ここは本来「企業誘致」を行うセクションです。
みなさん、おかしいと思いませんか?
委員会では、組織を見直すところから提案したいと思います。

2012年2月22日 (水)

第4次地震被害想定(2/22)

昨日の知事の提案趣旨説明の中で引っかかったのがコレです。

「第4次地震被害想定は、国の調査に基づき、新たな災害要因の分析や被害予想を取りまとめ、“来年(25年)6月” を目途に策定する」。

これまでの答弁では「来年度(24年度)後半のなるべく早い時期を目途に第4次被害想定を策定する」としていましたので、「なんでそんなに遅くなるの?」と違和感を抱きました。

地震津波対策は現下最大の関心事。県民誰しもスピーディな対応を求めていると思います。今日、担当部門に問い合わせたところ、「スケジュールは変わっていない」とのことでしたが、チェックを怠らず、実質的に「早期の安全・安心」につながるよう取り組んでいきます。

2012年2月21日 (火)

静岡県議会2月定例会スタート(2/21)

県議会2月定例会が始まりました。

初日の今日は、午前中の「全員協議会」で部長から部門ごとの議案説明があり、午後開会した「本会議」で川勝知事から提案趣旨説明がありました。

最大のテーマは「平成24年度当初予算案」。「一般会計」で1兆1306億円、「特別会計」「企業会計」を加えた「総会計」で1兆6051億円となっています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

知事の提案趣旨説明の主な内容は次のとおりです。

★基本方針

1.“ふじのくに”の早期実現をめざし5つの分野に重点化

(1)雇用対策(事業費439億円)

12月の有効求人倍率は0.68倍と改善傾向だが40ヵ月連続で1を下回る厳しい状態。大学生の就職内定率も11月末で60.2%と昨年を上回るものの低水準。「就職フェア」や雇用のミスマッチ解消事業に努める。

3万人の雇用創造を目標とした「雇用創造アクションプラン」に基づき、成長産業の育成や資金調達支援による経営力強化を行うほか就労支援による人材供給を進める。

(2)少子化対策(事業費127億円)

平成22年の出生率は1.54で、平成16年の1.37を底に回復基調だが、人口維持水準の2.07には程遠い状況。妊娠期の母親への相談支援体制の充実や、子育て支援への助成、子ども医療費の助成、待機児童の解消も進める。

(3)地震津波対策(事業費236億円)

県の津波対策は前倒しで実施。市町の津波対策への助成はこれまでの補助上減額を撤廃し拡充するなど積極的に支援する。

第4次地震被害想定は、国の調査に基づき、新たな災害要員の分析や被害予想を取りまとめ、来年6月を目途に策定する。

岩手県大槌町と山田町の災害廃棄物(ガレキ)受け入れは試験溶融の結果をすべて公表し、安全性を示すことで県民の理解が深まるものと期待。市町と連携しできる限りの協力をする。

(4)エネルギーの地産地消(事業費21億円)

太陽光発電設備の導入支援を制度を拡充するほか、農業用水路を活用した小水力発電導入も支援する。

(5)内陸フロンティアの魅力ある地域づくり(事業費41億円)

新東名高速開通にあわせIC付近の工業用地開発調査や観光交流の促進など新たな地域づくりを進める。

※これらの取り組みを「現場主義」で進めるため「移動知事室」を始める。

2.総合計画の着実な推進

(1)命を守る危機管理

・住宅耐震化の推進、防災通信ネットワークの構築など

(2)有徳の人づくり

・静岡式35人学級の拡充、県立大学での新たな研究拠点整備など

(3)憧れを呼ぶ“ふじのくに”づくり

・富士山世界文化遺産登録に向けた取り組み推進、観光交流の促進、地域外交推進、戦略物流ビジョンによるネットワーク形成など

(4)一流の「ものづくり」と「ものづかい」の創造

・新産業創出プロジェクトの推進、企業誘致の推進、食と農の改革の推進、「浜名湖花博10周年記念事業」の事業計画策定など

(5)「和」を尊重する暮らしの形成

・家・庭一体の住まいづくりの推進、野生鳥獣被害対策強化など

(6)安心の健康福祉の実現

・安心医療の提供と健康づくりの推進、障がい者の自律と社会参加への支援、いきいき長寿社会の実現など

(7)ヒト、モノ、地域を結ぶ基盤づくり

・都市基盤整備(草薙総合運動場・東部コンベンションセンター)、交通ネットワークビジョンの実現に向けた取り組み、森林・林業再生など

(8)安全な生活と交通の確保

・犯罪のおきにくい社会づくり、交通事故抑止対策など

※組織体制づくり

・「エネルギー政策課」の新設、少子化対策として「こども未来局」を改編

3.“ふじのくに”づくりに向けた行財政改革の推進

・外郭団体や出先機関等の改革、ファシリティマネジメントの導入、「教育行政のあり方検討会(仮称)」の設置など

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて個人的に気になるのはやはり「県債残高」です。一般会計の県債発行額は前年比63億円増の705億円。これとは別に「臨時財政対策債」があり、前年比20億円増の1220億円です。

県が管理指標にしている「通常債」は平成23年度末見込の1兆8821億円から、平成24年度末には1兆8339億円に減る見込みですが、「臨時財政対策債」などを含めた一般会計全体では、2兆5499億円→2兆6105億円と増える見込みです。

「臨時財政対策債」は “役所の理論” では「県自らコントロールできないのでやむを得ない」ということですが、住民目線で見た時、本当にそれでよいのでしょうか。

私たちの家計や企業の会計は、普通「入るを以て出ずるを制す」です。行政はどうやら「出ずるを以て入るを制す」のようですが、身の丈にふさわしい歳出を心がけないといけません。県債管理は引き続き厳しくチェックしていきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この他、平成23年度補正予算がありますが、こちらは大きな議論はなさそうです。

条例改正では「地域主権改革推進一括法」に基づくものが10件あります。内容はこれからチェックしますが、産業委員会への付託はありませんでした。

今議会の「民主党・ふじのくに県議団」の登壇者は次のとおりです。

2/27(月)代表質問 四本康久議員

2/29(水)一般質問 池谷晴一議員・田内浩之議員(初登壇!)

3/1(木) 田形誠議員(初登壇!)

3/2(金) 櫻町宏毅議員

3/5(月) 岡本護議員

常任委員会は、3/7・8・9・12の4日間となっており、たっぷり時間をかけて審議するようです。個人的にはこれまでの定例会では質問と答弁でおおむね1時間以内に収めていましたが、今回は存分にやれそうです。

本会議情報は下記の県議会のサイトをご覧ください。インターネット中継もあります。

★静岡県議会のHP

2012年2月20日 (月)

静岡県のGDP(2/20)

先日公表された静岡県の資料に「地域経済計算」というものがありました。

その中に、ちょっと古いデータですが、平成21年度の静岡県の県内総生産(GDP)がありましたのでお知らせします。

名目GDPは15兆1128億円、実質GDPは17兆3660億円となっています。

(「名目と実質」の違いはネット検索するといろんなところで説明してくれていますのでそちらをご参考ください)

平成8年以降のデータを見ると、県の名目GDPは平成18年度が最大で、17兆1810億円でした。リーマンショックの影響で2兆円あまり減ったことになります。

また20年度の名目GDPは16兆2862億円でしたので、名目経済成長率は△7.2%となります。これは国全体の△3.7%に比べて非常に大きな数字で、輸出企業のウエイトの大きい静岡県の特徴といえます。

GDP上位10市は次のとおりです。

①浜松市 2兆9489億円

②静岡市 2兆7572億円

③磐田市 1兆1104億円

④富士市   9779億円

⑤沼津市   8352億円

⑥掛川市   5761億円

⑦富士宮市  5640億円

⑧焼津市   5079億円

⑨湖西市   4840億円

⑩藤枝市   4765億円

経済成長率をみると、浜松市は△1.7%、静岡市△6.5%、磐田市は△15.3%など軒並み前年割れでプラスは裾野市だけ。それ以外の34市町はマイナス成長となっていました。

21年度以降、円高、震災、タイ洪水などなど輸出産業はさらに厳しい状況にさらされています。

県としていかに経済成長を進めていくか・・・、産業政策は県の主要な政策のひとつです。新産業創出や海外展開が急がれます。

県の詳しい統計データは下記をご覧ください。

★しずおかけんの地域経済計算(静岡県のサイト)

2012年2月19日 (日)

民の力を活かす(2/19)

Dsc_0346 先週16-17日に秋田県と岩手県紫波(しわ)町を訪問しました。

視察テーマは「民の力を活かす」。

「民の力を活かす」には、「民営化・PFI・指定管理者・包括委託」などいくつかの手法があります。

秋田県庁では、インフラ整備や維持管理のために「包括委託」を進める自治体が多い中、秋田県だけが「指定管理者制度」を導入している事業があったので事情を聞いてきました。

また岩手県紫波町は、「PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)」手法を使ったまちづくりのほか「PFI」による浄化槽普及などを進めています。「PPP」は今後さまざまな可能性を持っているのではないかと思います。紫波町のような「まちづくり」の他、公共施設や有料道路なども「PPP」で進めている例があります。

これらのポイントは「ストックマネジメント(資産経営)改革」です。これまでと同じように施設を造っていてはダメ。管理運営手法も変えていかねばなりません。

行政は「現金主義」ですのでキャッシュフローへの意識は高いのですが、ストックの意識が低すぎます。

たとえば「減価償却」という概念がありませんから、不必要な投資(豪華な施設や巨大な施設)をバンバンやってしまいます。

ストック改革は今後の行財政改革のカギ。これを進めることで、将来にわたっての健全化を進める必要があります。

【写真は秋田新幹線・田沢湖駅ホームで見かけた看板。韓流ドラマのフィルムツーリズムに力を入れているようで、韓国からの観光客が増えているようでした。記事とは全く関係ありませんが「まちおこしの工夫」ですね】

2012年2月14日 (火)

平成24年度当初予算案(2/14)

平成24年度静岡県当初予算が公表されました。

★平成24年度当初予算関係のページ(静岡県のサイト)

細かい数字は面倒だ…という方、県の考え方がわかりやすいのは“このページ(PDF)”です。

一般会計総額で1兆1306億円と、平成23年度当初予算比で△18億円(△0.2%)とほぼ横ばいですが、リーマンショック以降、国でおこなった緊急経済対策事業費を積み立てていた基金事業が23年度で一段落することから、それら基金事業を除けば約176億円(+1.6%)の増加となっています。いずれにしても「ほぼ横ばい」と言っていいでしょう。

歳出は、「総合計画」を基本としながらも喫緊の課題を考慮し、重点対策として5つの分野を取り上げています。

 ①雇用対策

 ②少子化対策

 ③地震・津波対策

 ④エネルギーの地産地消への取り組み

 ⑤内陸フロンティアの魅力ある地域づくり

いずれも“元気な静岡県”を創るためには大切な事業で、①②は中長期的に見ても最大の課題ですし、③は言うまでもありません。また④⑤は浜岡原発停止や新東名の開通を踏まえた県ならではの施策です。

歳入は、県税収入はH23年度並みを見込んでいます。地方交付税は国の地方財政対策に左右されますが、個人的には「あまりあてにしないほうがイイ」と思っています。自立・自律した財政運営が必要です。

県債は、「通常債残高は着実に減少」と言っていますが、“臨時財政対策債”を含めた借金は着実に増えています。行財政改革はまったく不十分です。

12月議会で質問した「退職手当債」についても聞いてみました。「減らす」というものの来年度も発行するようです(ガックリ)。こどもや孫におカネを借りているようなもんです。こんなことでイイのか・・・と思います。

これから細部を研究します。特に産業委員会分野についてはしっかりチェックします。

忙しくなるゾー・・・^^v

2012年2月11日 (土)

足は浜松、目は世界を(2/11)

Mrmurakami_3今週は出張帰りということもあり、溜まりに溜まった仕事を片付けるだけで、バタバタと過ぎてしまいました。

写真は、昨日(2/10)、入野中学校で行われた「立志式」にゲストで招かれた村上幸史選手(スズキ浜松AC)の実演。体育館でのお話の後、ナマの迫力を見せてくれました。

世界選手権銅メダルのパフォーマンスに生徒も感激の様子。過日の入野小学校でもそう思いましたが、やはり“本物”を見るというのは大事です。14歳のみなさんにはイイ刺激になったのではないでしょうか。

Mrmurakami2_2先日の視察でも感じたことですが、小さな(自分の)枠だけでモノを考えず、若いうちからグローバルな(大きな)視点で物事を考えられるようになってほしい…と思いました。

下の写真は終了後のワンショット。女子生徒にも大人気…^^。お母さん方からも握手を求められていました。

この他今週は、東南アジアで訪問した企業の本社にもおうかがいし、経営者のみなさんからお話を聞きました。みなさん、足は浜松(静岡県)に着けながら、しっかりと世界を見すえていらっしゃいます。

来週も引き続き企業訪問を行う予定ですが、現場の声と経営者の声をよくかみしめて提言につなげたいと思っています。

また、21日から始まる2月定例会にむけて、平成24年度当初予算の研究もスタートしました。歳入歳出ともに課題がたくさんあります。引き続き“こどもにツケをまわさない”の視点で行財政改革に取り組んでいきます。

2012年2月 7日 (火)

視察報告(2/7)

後援会だより2月号を作りました。内容は先日の視察報告です。まだまとまりきっていませんが、とりあえず概要をご報告します。

★後援会だより2月号(PDF)

次のステップ(政策提言)につなげるために、しばらくの間、山のような資料と乱筆のノートとの格闘が続きます。

2012年2月 3日 (金)

スピリットハウス

Cimg0328_7視察調査もいよいよ残すところあと一日となりました。

明日は3ヵ所の進出企業を訪問予定です。残念ながら「オオタ・テクノ・パーク」は「受け入れできない」とのことでした。まあ急に頼んでもムリですよね。気を落とさず最後まで勉強してきます。

Cimg0324さてタイの企業で目につくのがこの“建物”です。いろんな大きさ、色があるようですが、必ずどの企業にも玄関先に造られています。

「スピリットハウス」というそうですが、日本の「地の神様」に似ていますね。信仰心の篤いタイの国民性を感じます。

実は明日、新たに進出した企業の「スピリットハウス」の“落成式(適切な表現がわかりません…^^;)”があるとのことで、見せていただくことにしています。タイ国民の精神的なバックボーンを感じてきたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて今回の調査ですが、中小企業のさまざまな進出形態を踏まえた施策や人材育成の重要性など、ちょっと頭を使わないといけない項目は、後日、政策報告をまとめる予定です。

一方、これだけは間違いないと思いますが、もう「安い人件費」だけに頼っての進出はやめた方がイイと思います。インドネシアでも書きましたが、3ヵ国ともに大幅に最低賃金がアップしていました。日本に比べて安いことに違いありませんが、プラスアルファがないとダメですね。

とりわけ新たに大きな工業団地ができているところでは、ヘッドハントも当たり前のように行われて、すでにキーパーソンの人材不足も指摘されています。このあたりも懸念材料です。

あと1日。充実した調査をしてきます。

2012年2月 2日 (木)

タイ洪水の爪跡

タイ洪水の爪跡
インドネシア出国からブログをアップしていませんでしたが、ベトナム・ホーチミンを経てタイ・バンコクにたどり着きました。

今日は洪水で大きな被害を受けた、ロジャナ工業団地などを訪問しました。

写真ではわかりにくいかもしれませんが、この工作機械は2m以上の高さまで浸かったとのこと。

やっと部分的に業務を再開したとのことですが、本格的な復旧にはまだ時間がかかりそうです。

「目からウロコ」の事例をたくさん経験しています。

残りあと2日。今日までにB5のノートを35ページ使いました。まとめるのが大変かも…(^^;)

« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »