職員不祥事にみる内部統制の重要性(4/29)
「家康楽市」で家康くんを発見。イラストよりスッキリしていますね~。
今日は初夏を思わせる日ざしでしたが、浜松城公園は大勢のお客様でにぎわっていました。
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さて昨日、静岡県企業局に勤務する職員が「官製談合容疑」で逮捕されました。
詳しい内容はマスコミで報道されていますので、ここでは書きませんが、刑事罰であると同時に、納税者である県民に対する背信行為でもありますので、絶対に許されることではありません。
企業局では昨年12月にも別の談合情報が寄せられ県警の捜査を受けました。それが公表された時、県議会はちょうど2月定例会の最中で、企業局を所管する産業委員会でも、入札制度の改善やコンプライアンスについて議論したところでした。
今回の事件は、職員個人の問題ととらえず、全庁でこうした不祥事やリスクに備える体制を整備する必要があります。
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「内部統制」についてみなさんはご存知でしょうか?
私はこれについて浜松市議会の時に代表質問で取り上げました(H20.11月定例会)。
総務省の研究会でも「内部統制による組織マネジメント改革」について報告書が出されています(H21.4月)。
★地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会最終報告書
私自身は本来“性善説”ですので、規制でがんじがらめにするのは決して本意ではないのですが(本来であれば職員の自主性に任せるべきですし、財政的にも管理コストや工数がかかりますから)、行政でも「内部統制」のしくみを構築する必要があると思います。
グローバル化に伴い、民間企業は「日本版SOX法」の施行により、平成20年度から「内部統制」の整備が義務付けられました。国際的な民間企業の管理手法が、財務会計やこうした管理部門に次々と導入されています。
「新公会計制度」に代表されるように、行政でも、数年遅れで、こうした制度が導入されているのですが、「内部統制」についても今後必要になるものと思います。
前回の調査から4年、あらためて行政における「内部統制」のあり方を研究します。
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【おまけ:上記 浜松市議会での質問と答弁】
(田口の質問)
「日本版SOX法」が施行され、平成20年4月以降の会計年度から、上場企業では内部統制報告というものが義務づけられている。
これによって財務会計の公正さの確保、効率的な業務の仕組み、コンプライアンスの向上などが今まで以上に厳しく求められるようになっている。
自治体の内部統制については、現在、総務省でも検討を進めているようだが、行革先進都市として、この内部統制の手法を応用して、ぜひ他市に先駆けて業務や組織の点検をしていただきたい。
具体的な手法を簡単に言えば、フローチャートなどを用いて、業務のプロセスをだれが見てもわかりやすいように明確にし、同時に、ミスや不正が起こり得る過程を洗い出す。そして、その防止策をわかりやすくまとめておくというものだ。
このような手法により、業務の有効性・効率性を高め、リスクを把握するための仕組みづくりに取り組んではどうか。
(やすとも市長の答弁)
金融商品取引法により、平成20年度から大企業に義務づけられた内部統制報告制度は、業務プロセスの統一と標準化、リスクの洗い出し、監視体制や内部統制を行う環境の整備などについて評価を行うもので、企業の内部統制を強化することで投資家の保護などを図るもの。
国においても、平成19年10月に有識者による地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会を立ち上げ、民間企業の内部統制の手法や運用上の課題並びに地方公共団体における内部統制のあり方について議論、検討を行っている。
その上で、起こり得るミスや不適切処理などを予測し、業務の無駄や重複をなくすプロセスの改善や確認体制の整備などを検討していくことにより、市政の透明性及び信頼性の確保につながるものと考える。
これまでも本市においては、区役所業務マニュアルの作成や、行政経営基幹システムの構築に当たっての事務手続の概要や業務フローの作成などにより、事務の標準化や統一化を行ってきた。
これらにより、例えば業務のIT化への対応では、費用と投資効果の比較検討による有効性の判断や、迅速な意思決定と不正防止のための権限と責任の明確化など、業務の効率化と最適化に取り組んでいる。
今後、内部統制報告制度の民間での運用状況や国の研究会の成果を参考に、本市の事務手続の見直しに当たり、市民サービスや行財政運営に影響の大きい業務、窓口での定型的な業務を中心として、業務プロセスの可視化手法やリスク管理手法の導入など、目指すべき内部統制のあり方について検討していきたいと考えている。
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