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地方公営企業会計制度の見直し(8/1)

Dsc_0612 名古屋でピカチュウを発見。最高気温は34.6℃とのことでしたが、中の人は暑いだろうな~と思いながらパチリ。

今日の記事は研修備忘録です。

「地方公営企業会計制度」等の見直しに関する研修を受講しました。

民間感覚で公会計をみると不思議なことがたくさんあります。民間的手法を導入しているといわれる地方公営企業会計にも、首を傾げたくなるものがあります。

そのうちのひとつが、バランスシート上で「企業債」を「負債」でなく「資本金」としている点でした。「借入資本制度」と呼ばれるこの制度、「借金が資本なんておかしい」と、ずっと思っていましたが、今回の法改正で47年ぶりに改定されることになりました。

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今回の改正では上記の他、引当金の計上、資産評価の厳格化、リース会計やキャッシュフロー計算書の導入など「会計基準の見直し」が行われます。

新制度は平成26年度から導入されますが、これを機に、公営企業の財政健全化を加速する必要があります。

たとえば「財政健全化法」に「資金不足比率」という指標があります。この比率が20%を超えると「経営健全化計画」を策定せねばなりませんが、今回の改定により「流動負債」が増えますので、そのまま当てはめるとレッドカードの公営企業が出る可能性があります。

Sikinbusoku「資金不足比率」の説明は左記をご覧ください(クリックで拡大)。

この点は要チェック項目だな…と思っていたのですが、残念ながら“抜け穴”が用意されていました。

「借入資本金制度」の廃止により「負債」が増えますが、これによる「流動負債」の増加分は算定基準から除外するとのこと。

一番のコアの部分を骨抜きにするなんて・・・“さすがはお役所”と驚きました。しかし、制度上は適法でも、民間感覚で公営企業の真の姿をチェックしていきたいと思います。

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またあわせて「地域主権改革推進一括法」に基づき「資本制度の見直し」が可能になりました。

たとえば「減資制度」の導入では、事業の統廃合や民間譲渡がしやすくなりますし、累積欠損金の穴埋めのために資本金を使えるようになります。

また条例制定や議決により「利益・資本剰余金の処分」が可能になり、たとえば一般会計や他会計への繰り出しもできるようになります。

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今回の改正により、静岡県では「工業用水」「水道」「地域振興整備」「がんセンター」の4公営企業会計が対象になります。

導入は平成26年度からとなっていますが、実際にはシステム変更など工数がかかりますし、変更後に財務諸表がどうなるのかを試算し、あらかじめ健全化できるところは前倒しでやっておく必要があります。

また、現在、非適用となっている事業(「流域下水道」と「清水港湾整備」)についても、この機に新制度を適用すべきですし、あわせて公社など外郭団体の決算もチェックする必要があると考えます。

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残念ながら、不思議でしょうがないもうひとつの制度「損益勘定留保資金による資本的収支の穴埋め(補てん財源制度)」は、今回、見直しの対象にはなっていませんでした。企業的な会計手法をとるなら、タコが足を食っているような制度はやめるべきだと思うのですが・・・。

講師からは「借入資本金制度と補てん財源制度は、昭和27年当時、公営企業会計制度を作った人も、制度上の問題と認めている」とのことでした。私の感覚はずれていないようです。これからも民の感覚を忘れずチェックしていきます。

いずれにしても、今回の法改正で、地方公営企業事業の見直しは必至です。26年の導入に向け、すぐにも検討を深める必要があります。

当然、議会の責任も重くなります。

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