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浅野史郎さんと(8/31)

Asano今日は慶應義塾全国議員連盟の講演会。講師は元宮城県知事で慶應義塾大学教授の浅野史郎さん。

浅野先生に会うのは約3年ぶり。3年間にわたる「ATL(白血病)」との闘いを見事克服され復帰されました。

★前回の記事(2009.4.15のブログ)

3年前と写真を比べていただければ一目瞭然ですが、骨髄移植と放射線治療の影響は大きかったようです。体調を心配していましたが、思いのほかお元気な様子で、(お疲れだったかもしれませんが)講演終了後は居酒屋で一献やらせていただきました。

講義のテーマは「自治」でしたが、それ以上に病気との闘いから感じたことなど、政治家としての心構えをうかがうことができました。印象に残ったのは「足下(そっか)に泉あり」、「根拠なき成功への確信」の二つ。どんな状況に置かれても正面から受け止め、前向きに考えることの大切さを感じました。

最近の政治については、「大阪都構想」や「道州制」は、“為政者の改革ではいけない、住民を巻き込んでいるか?”との評。「住民自治」が重要ということですね。

また「二元代表制」をしっかり機能させろ、「政策立案能力」を高めろ、「予算策定への関与」を高めろ…との激励もいただきました。

自治の原点に戻ってガンバリます。

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将来のエネルギー政策(訂正)

昨日の記事を訂正します。

2009年の「エネルギー供給構成」データは、昨日の資源エネルギー庁のレクチャー資料から引用しましたが、国民的議論のベースデータ「エネルギー・環境に関する選択肢」によると、2010年の電源構成は次のとおりでした。

石油  約10%
石炭  約24%
天然ガス  約29%
原子力  約26%
再生可能エネルギー  約10%

「エネルギー供給構成」は電力以外(自動車用ガソリン等)を含む数字でした。電力に限定するとこの数字ですので訂正します。

グラフは次のとおりになります。

Ene オイルショックを踏まえた「エネルギー安全保障」の観点から、発電に占める石油比率はすでにずいぶん低いんですね。

まだまだ知らないことばかりです(反省)。

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将来のエネルギー政策(8/30)

昨日は「南海トラフ巨大地震」の詳細情報の公表や、参議院の「問責決議」など大きなニュースがありました。これらの点についてはあらためてブログに書きます。

特に「南海トラフ…」は内閣府のHPを見ようとしているのですが、混みあっているようで、なかなかアクセスできません。マスコミ報道であらかたの情報は提供されているのでしょうが、詳細データを調べたうえで地域に関する点について報告しようと思います。

★南海トラフの巨大地震モデル研究会(内閣府)

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今日は会派の勉強会でした。

住民投票条例の検討に必要な考察として、資源エネルギー庁から講師を招き、2010年に改訂された「国のエネルギー基本計画」と、3.11を受けての新たなエネルギーの考え方について話を聞きました。

★エネルギー基本計画(経済産業省のサイト)

今から思えば“超原発シフト”だったんですね。わずか2年前の話です。鳩山元首相のCO2削減公約との整合には原発が不可欠だったんですね。

ちなみに2009年のエネルギー供給構成をみると…、

 石油 42%

 石炭 21%

 天然ガス 19%

 原子力 12%

 再生可能エネルギー(水力3%含) 6%

…となっていました。

一方、先に行われた「国民的議論」で国が提示した、2030年原発ゼロシナリオでは…、

 石油 6%

 石炭 21%

 天然ガス 38%

 再生可能エネルギー(水力含) 35%

…となっています。

Energy

グラフにすると左のようになります(クリックで拡大)。

石炭比率は変えず、石油比率を大幅に下げ、逆に天然ガスを高めるという構想です。

また、「再生可能エネルギー」については、“ゼロシナリオ”以外の、“15シナリオ” “20~25シナリオ”でも、それぞれ30%、30%~25%と今後の期待が高まっています。

「再生可能エネルギー」の将来性について質問しましたが、「ポテンシャルはある」「しかしまだ課題も多い」とのことでした。

将来的に原発依存を減らすためには、安定的な電力供給体制をつくることが必要ですが、そのタイミングが問題です。

CO2削減を考えると化石燃料を増やすという選択肢は難しいでしょう。また「エネルギー安全保障」の観点からも、過度に石油に依存した供給体制は避けるべきです。

そうした中でも、天然ガスは化石燃料の中でも発電効率が高く、調達先もオーストラリアやインドネシアが多いということで将来的に期待しているということのようです。

電力の“安定供給”と“コスト”。真剣に考えねばならない課題です。

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研修後に会派として「住民投票条例」に関する意見交換を行いました。

議論百出でスグに結論が出る話ではありませんが、9月定例会に向けさまざまな要素を考慮しながら、最善の対応をしていきたいと思います。

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バイクのふるさと2012(8/25)

542337_336769446416836_701241411_n バイクのふるさと浜松2012が、25-26日の2日間、浜松市産業展示館で開催されています。午前中覗いてきましたが、天候に恵まれたおかげで、なかなかの人出でした。

今年のコンセプトは「バイクとデザイン」ということで、明日(26)の午後1時からは、ホンダ・ヤマハ・スズキのデザイナーや元GPライダーの平忠彦さんによるフォーラム(トークショーかな?)が行われます。

558450_356156637798164_1923212637_n この他、恒例の「トライアルマシンのデモンストレーション」や「ものづくり体験教室」など、こどもも楽しめるイベントや、来年1月から交付される予定の「オリジナルナンバープレート」のデザイン展示もあります。

詳しくは下記のサイトをご覧ください。

★バイクのふるさと浜松2012

駐輪場のナンバープレートを見ると全国各地からライダーが来てくれています。私の知人も三重県から駆け付けてくれましたが(ついでに新東名をツーリングするとのこと)、多くの人に“バイクのふるさと”をアピールしたいですね。

【上の写真は「燃料電池スクーター」の説明を聞くやすとも市長】

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雇用のミスマッチ(8/23)

静岡県雇用創造県民会議・西部地域会議が開催されました。

県は今年1月、「雇用創造アクションプラン」を策定し、平成25年度までに3万人の雇用創出を目標に、新産業創出や雇用のミスマッチ解消などに取り組んでいます。

中でも東西に広い県土を踏まえ、地域の事情を踏まえた雇用政策を実現するために「地域会議」を開催しています。私は、この取り組みは県の特性を活かしたものと評価しており、議論を聞きたいと思い傍聴しました。

やはり現場の声は大切ですね。

新卒者の就労能力として「コミュニケーション能力」を身につける必要性が強調されたほか、グローバル人材が求められる中(特に男子の)地元志向が強くなっている現状、国内に残すべき技術開発に携わる人材がまだまだ不足している状況が報告されました。

またハローワークの情報では、「雇用のミスマッチ」がデータで鮮明に示されました。

Cimg7503 今年6月の県西部地域の“新規”求人数では、製造業(1124人)を上回り、医療・福祉分野が1259人となったとのこと。

平成19年6月は、製造業は2287人と今の倍、医療・福祉は921人ということで、この5年間で完全に逆転していることがわかります。

Cimg7502職種別に見ても、「事務的職業」の有効求人倍率が0.22倍(有効求人数1128人÷有効求職数5072人)と5人に1人しか仕事に就けないのに対し、専門的技術的職業は1.53倍(3571人÷2330人)、サービス職1.79倍(3201人÷1791人)、福祉関連職2.54倍(2538人÷998人)となっています。

「雇用創造アクションプラン」は県全体の取り組みですが、雇用創出のためには地域特性をタイムリーに施策に反映する必要があります。

日本に誇るモノづくり地域である遠州地方で、「モノづくり人材」よりも「医療福祉人材」が求められる現状を受け止めた施策が急務です。

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津波防災地域づくり(8/22)

427352_335808969846217_129047898_n 「遠州灘沿岸 保全対策促進 期成同盟会」という長い名前の講演会に参加しました。

本来は遠州灘の養浜(砂浜の保持)などを主眼に取り組んでいる団体ですが、今年は東日本大震災を受け、「津波防災地域づくり」を中心に現状を学びました。

とりわけ関心が高かったのは、遠州灘と近い形状を持つ宮城県南部地域で進められている津波対策でした。

東日本大震災では、海岸堤防約300kmのうち約190kmが全半壊したとのこと。これを踏まえ、“粘り強い構造”の研究が進んでおり、すでに仙台湾南部海岸では、こうした構造の堤防建造が始まっています。

不勉強でしたが、被災地に学ぶことは多いです。下記のサイトは、今後、第4次地震被害想定や堤防の高さを検討するにあたって参考になります(合意形成の進め方が難しそうですが…)。

なお、不燃がれき等を使った「緑の防波堤」については、強度が確認できないことから「二線堤」としてバックアップ機能の活用にとどまるようです。

★仙台湾南部海岸復旧プロジェクト(国土交通省)

★宮城県沿岸における海岸堤防高さの設定について(案)

この構造による仙台湾南部の堤防は、20kmにわたる高さ7.2mの“粘り強い構造”で約500億円を見込んでいるとのこと。

浜松市沿岸部をはじめ遠州灘でも、今後、高さと延長距離、工法などを考慮した堤防の検討が進められます。300億円の寄付を活かした早期の事業展開が求められます。

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136回目の誕生日(8/21)

160今日(8/21)は「県民の日」。浜松県と静岡県が合併し、現在の静岡県が誕生して136年になります。

これを受け、午前中、県庁では「こども県議会」が開催され、県内各地から69人の中学2年生が参加し、静岡県の未来に向けて、意見を述べました。

防災対策や環境問題など喫緊の課題についての意見のほか、富士山世界遺産登録への期待や自然や豊かな産品を活かした県のプロモーションに関する声が多かったように思います。さすがは将来あるこどもたち。未来志向ですね。

今を預かる責任世代として「ふるさと静岡への誇り」と「さらなる発展を期待する声」の重さを痛感しました。

午後は会派の勉強会。浜岡原発再稼働に関する住民投票条例制定に向けた直接請求の提出がほぼ確実になったことから、会派としても検討に向けての動きを加速しています。

今日は静岡大学の日詰教授をお迎えして「民主主義制度の新しい動向」についてレクチャーを受けました。代表制民主主義を補完する仕組みとしての「参加民主主義(参加デモクラシーと討議デモクラシー)」の役割や手法について説明を受けたあと、意見交換を行いました。

次回の勉強会は30日、資源エネルギー庁からエネルギー政策について聞く予定です。

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教育政策はだれが担うのか(8/17)

405295_334245166669264_80030631_n PHP研究所が開催した「教育政策はだれが担うのか~教育委員会と首長・議会との関係、県の教育委員会は必要か~」というセミナーに参加しました。

静岡県では今年度、川勝知事の肝いりで「教育行政のあり方検討会」が行われています。今日は検討会委員の新倉聡氏が講師を務めることもあり、今後の議論の参考にさせていただきました。

氏の論点は下記の9点です。

○教育行政の範囲が、公立学校に限られていること

○首長の関与が、任免権しかないこと

○議会の関与が、人事提案への同意しかないこと

○教育委員の選任基準が、明確でないこと

○教育委員長が非常勤であり、実際の権限は教育長が持っていること

○教育長が教育職の指定ポストになっていること

○教育委員会事務局のあり方

○県教委と市町教委の二重構造

○学校現場と教育委員会の意思疎通

氏は、「静岡県のことについて述べているわけではなく、これらを解決したからといって、いじめや不祥事などの問題が解決するわけではない」と述べていましたが、視点としては妥当だと思います。

教育には「中立性」「継続性」「安定性」が求められており、それを担保するのが教育委員会制度だと言われていますが、齟齬が生じていることも事実です。

個人的には、「閉鎖性」や「二重構造」の解消、首長と教育長の「責任分担」、さらには外国人のこどもや私学のこどもも含めた「静岡のこどもをどう育てていくのか」という視点が必要ではないかと思っています。

教育は国家100年の計。引き続き研究していきます。

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写真は靖国神社。研修会場から徒歩10分と近かったので参拝しました。夕刻でしたが、若者や親子連れをたくさん見かけました。

8/15のブログでも書きましたが、歴史を風化させないためにも、多くの方に参拝していただき、同時に「遊就館」の展示を見ていただきたいと思います。これは家庭教育の問題です。

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終戦記念日(8/15)

今日は67回目の終戦記念日。アクトシティ大ホールで行われた「平成24年度 浜松市戦没者追悼平和祈念式」に参加し、黙祷をささげました。

今の私たちがあるのは、家族や祖国の平和を想って戦ってくださった方々のおかげです。英霊に対して誇れる日本になっているか・・・、いささか申し訳ない思いもありますが、感謝の気持ちを忘れず、歴史を次の世代に正しく伝えていかねばなりません。

記憶の風化といわれて久しいですが、今日の中日新聞には驚くべき記事が・・・。

終戦記念日の“年月日”を答えられた高校生がわずか32%とのこと。

同記事によると「Q.召集令状の通称は?(→答:赤紙・正答率48%)」、「Q.国民に敗戦を伝えたラジオ放送は?(→答:玉音放送・同8%)」など、私の世代ではごくごく当たり前のことを知らないこどもが多いことがうかがえました。

「Q.日本が戦前に中国で建国した国は?(→答:満州国)」52%や「Q.連合国総司令官の名前は?(→答:マッカーサー)」69%など、歴史の授業で習うことに比べて、生活に密着していた“歴史”が知られていないのは、核家族化による家庭内での伝承が減っているのが原因ではないでしょうか。

私自身は祖母と同居していたこともあり、大陸で戦った祖父(戦後まもなく死去)や、ウェーク島で戦死した祖母の弟の話を毎年聞かされたものです。また終戦時15歳だった父からは名古屋の軍需工場で働いていたこと、当時10歳の母からは“引き揚げ”の苦労を教わりました。

しかしこどもに対しては、靖国神社や原爆ドーム、大和ミュージアム等に連れて行きこそすれ、身近なものとして教えてきませんでした(強く反省)。戦争が日常生活の一部でなく、何か特別なものとして受け継がれているような気がします。

私の住む入野町には「忠霊殿」があり、祠の中には戦地に散った132人の若者の写真が祀ってあります。こうした写真をこどもたちに見せてやりたい・・・との思いに駆られました。

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静岡地方税滞納整理機構(8/14)

個人県民税収入率 2年連続全国ワースト1という不名誉な記録を持つ静岡県。税の徴収は県民の公平性の観点からもしっかりと進めていく必要があります。

収入率を高めるには、その年に発生した税金を「現年分」としてしっかりと徴収することと、そこから漏れてしまった「滞納繰越分」をいかに効果的に徴収していくかの、両面から取り組む必要があります。

静岡県には「静岡地方税滞納整理機構(以下“機構”)」という組織があります。これは県と県内35市町が連携して徴収困難な事案に取り組むことを目的として平成20年に設立された「広域連合」で、県市町から派遣された17人の職員が県内全域の徴収作業等にあたっています。

取り扱うのは「滞納繰越分」で、徴収が困難なものや金額が大きなものなど市町の負担が大きいものを扱うケースが多くなっています。年間約1000件ほどの事案に取り組み、23年度の徴収率は、引受額約21億円に対し約7億円(約30%)を徴収しています。

冒頭に書いた課題等に対し、この機構を使って何とか改善できないものか、研究しています。

個人県民税収入率の低い市町でも、機構で取り扱う件数が少ないところもありますので、やり方次第で収入率アップにつながる可能性があります(・・・自治体負担額や派遣職員の増など広域連合全体の合意を得なければいけませんが…)。

一方、税だけでなく「私債権(滞納保険料や住宅使用料など)」の徴収も自治体の課題のひとつですが、地方公務員法や地方税法上の守秘義務から、「徴税で得た情報」を「私債権」の徴収には使えないということでした。不条理・不公平を正すためにも、こうした課題を解消できる方法がないものか、さらに調べてみたいと思います。

いずれにしても“顔の見える関係”の中で徴収しにくいケースもある中、全体で補完し合う「広域連合」のしくみは有効です。

また、機構では徴収業務だけでなく、自治体向けの研修や課税業務の効率化(軽自動車税と取得税の事務工数削減)などにも取り組んでいるとのこと。「全体最適」を考える中で、さらなる活用が求められます。

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秋の準備(8/10)

オリンピックが終盤で盛り上がっていますね。女子レスリングで金メダル3つ。なでしこジャパンが銀メダル。あす未明には男子サッカー日韓戦。あす夜は女子バレー日韓戦。目が離せません。

一方、国政では税と社会保障一体改革法案が可決成立。外交では韓国大統領が竹島を訪問。こちらも風雲急です。

そんな中で、地方行政も粛々と、また真面目に議論を進めています。

暑い日が続きますが8/7は立秋でした。暦の上では秋ということですが、県議会も秋に向けての準備が始まりました。

今日は県庁で会派主催で5つの会議が行われました。

午前中は政策調査会。政調会メンバーで喫緊の課題を共有し、9月議会に向けての政策研究をスタートしました。私も9月議会で一般質問を行う予定(9/26)ですので、これからテーマを絞っていきます。

午後イチは会派全員で9月議会に向けた勉強会。台風4号の災害復旧や地震津波対策、がれき処理、基金事業など取り巻く課題について意見交換しました。

続く3つはエネルギー政策に関する会議。

まずは東京電力から電力料金値上げの説明、続いて「浜岡原発に関する県民投票条例の制定を求める直接請求」についての勉強会、ラストは中部電力浜岡原発の地震津波対策の説明でした。

9月定例会のスタートは9/19ですが議会はすでに動き始めています。

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内部統制(8/9)

2日間の「内部統制」のセミナー、昨日は財政中心の話でしたが、今日は本題の「内部統制」の仕組みづくりをみっちり聞きました。

面白かったのはセミナー参加者構成。全16人中、議員4人、監査事務局4人、首長部局8人となっており、各セクターの「内部統制」への関心度合いがうかがえました。

「内部統制」は役所内部でリスクコントロールする仕組みを作ることです。上場企業では財務情報の信頼性を高めることを中心に2008年度から導入されています。

行政では、2009年3月に総務省の「地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会」から、信頼される地方公共団体をめざして「内部統制による地方公共団体の組織マネジメント改革」という報告書が出されています。

★内部統制による地方公共団体のマネジメント改革(PDF)

内部統制の目的は大きく4つ。

住民にとって信頼される自治体であるための前提条件たる「法令順守」、現状分析に必要な「財務報告の信頼性」、「資産の保全と負債の管理」、それらを踏まえた「業務の有効性と効率性」です。

それらを進めるための6つの構成要素は下記のとおりです。

①統制環境・・・内部統制の整備・運用を行う基礎

②リスク評価と対応・・・上記報告書に101のリスクが例示されている。自治体リスクマネジメントの事例はまだ無い

③統制活動・・・決められたルールを運用する

④情報と伝達・・・正しい情報を伝達するルートの整備

⑤モニタリング・・・上記をチェック・評価する内部・外部のしくみづくり(日常的モニタリングと独立的評価)

⑥ITへの対応・・・業務効率化とリスク対応の両面を推進。CIO(補佐官)の活用

「内部統制」はコンプライアンス上の問題をはじめ、非効率な仕組みの改善など行政改革に使える仕組みです。“統制”というと、厳格な規律にもとづく堅苦しい仕組みを想像しがちですが、けっしてそれだけではありません。

リスクに対する個別の「チェック」体制は大切ですが、今日のセミナーでは、さらに有効なのは「予防」であり、全体として“風通しのよい組織”をつくることが重要な要素だということを教わりました。

「公会計改革」同様、行政経営に活かせる民間の取り組みのひとつです。

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おじいちゃんおばあちゃんからのプレゼント(8/8)

今日も研修。講師は関西学院大学専門職大学院の石原教授。氏は地方制度調査会のメンバーで公認会計士です。

本来のテーマとは異なるのですが、今日最も参考になったのは、バランスシートの見方でした。

公会計改革が進む中、自治体でも財務諸表を公表するケースが増えています。しかし調査によるとそれを活用している自治体は非常に少ないのが現状です。

そんな中、今日の研修で「議員の中に“こどもへのツケ”を減らせという議員はいるが、そこだけ見ていたのでは不十分だ」、「“おじいちゃんおばあちゃんからのプレゼント”がどれだけあるかわかっているか?」と聞かれました。「細かいところでなく、全体から問題をとらえないといけない」との指摘もいただきました。

昨日のブログで「こどもへのツケ」のことを書いたばかりですが、“プレゼント”について調べてみました。

★H22年度静岡県の財務諸表

資料のP29(35枚目)に連結貸借対照表があります。

“こどもへのツケ”は「負債」のうち、流動・非流動負債の「地方債」と「借入金」が該当しますので、2兆9557億円ということがわかります。

ただその中には後世代の受益資産(インフラ施設など)もありますので、講師は「すべてを“ツケ”というのは不適切」とも言います。

そうすると「建設債」はむしろ健全で、まさに「臨時財政対策債」のような借金にこそ問題があるということになります。

一方、“プレゼント”は「純資産」の「税収(1693億円)」があたります。また地方交付税や国からの支出金である「移転収入(1092億円)」も財源は国民の税金なのでこれも広義の“プレゼント”と言ってよいでしょう。

「開始時未分析残高(1兆4515億円)」は、おそらく開始貸借対照表を作る際の算出不能な差額でしょうが、これもほぼ“プレゼント”と言えると思います。

静岡県は3兆円近いツケ(とんでもない水準!)がありますが、これまでの世代から受け継いだ資産もあります。そうした感謝も忘れてはいけません(不要なものもあるかもしれませんが…)。

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このように貸借対照表にはいろんな情報があるのですが、「財源(△1534億円)」や「その他の財源の調達(△1239億円)」、「その他の純資産(△351億円)」など、私にはまだよく科目の意味がわかりません。

投入された財源がプラス表示されますから、マイナス表示は今後投入される税金の“先食い”とも考えられます。3000億円を超える“先食い”だとすれば、相当な財源捻出に取り組まねばなりません。今日の講師はその点をしっかり分析する必要性を述べていました。

この他、「ファシリティマネジメント(FM)」に必要な考え方を指摘されました。

ただ「FM」を進めるのでなく、「資産の適正化目標」すなわち「資産をどのくらい減らすか」を明確にして取り組むべきと言います。これにも財務諸表が活用できます。

すなわち、連結貸借対照表の「非金融資産合計(4兆3080億円)」を、廃止・売却によりどのくらいの規模に減らすかを算定する必要があるということです。非常に難しい作業ですが、目標なく「FM」を進めても意味はないということでしょう。

インフラ資産の廃止によるサービス低下は不可避ですが、強い意志を持って「全体最適」を進める必要があります。

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歳入確保(8/7)

今日から3日間、行財政改革の研修を受講します。

この手の研修は何度も受けていますが、一度受ければよいというものではなく、先進事例や法制度、また社会環境など変化に対応していかないといけません。

今日は「歳入確保」に関する研修でした。講師は、毎年1度は話を聞いている関西学院大学専門職大学院の稲沢教授。これまでも公会計改革や行政評価などさまざまな分野で知見をうかがっています。氏の研修は、体系的にポイントを説明してくれるのでわかりやすいです(私には合っています)。

さて「歳入確保」は、自治体としていかに財源を確保するかということですが、今日は「地方税」、「徴収対策」、「受益者負担」、「広告収入・ネーミングライツ」などのほか、「ファシリティ・マネジメント(FM)」による財源捻出のお話がありました。

「FM」は今年度から静岡県でも取り組みを始めましたが、理論的には、ライフサイクルコストの見直しで現在の改築・維持補修費を半減させることもでき、将来にわたっての財源捻出効果が期待できます。県の進捗状況をチェックします。

その他の項目は、最近の先進事例を聞いたので、事例研究し、導入可能なものはヨコ展開できるよう取り組みます。

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行財政改革は「総論賛成・各論反対」のケースがたくさんありますが、はっきり言えるのは、今のサービスを続けていたら「こどもへのツケ」が増えるだけだということです。

少子高齢化が進む中、こどもや孫の世代の負担をできるだけ減らすことが、私たちには求められています。

その一方、地震・津波対策は県民の安全・安心のために最優先で行わないといけない事業です。

今日のテーマの一つに「超過課税」がありました。6月議会で「個人県民税の負担増」を議決しましたが、「行財政改革」が本当にムリなら、これからは負担増も真剣に議論しなければなりません。

残さなければいけないものは残す。新たにやらなければいけないことはやる。しかし優先順位をしっかりつけて、やめるべきをやめることは可能だと思います。

「超過課税」をお願いする前にやるべきことはたくさんあります。

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後援会だより8月号(8/3)

後援会だより8月号を作りました。

★後援会だより8月号(PDF)

主な内容は6月定例会の話題と中国視察報告です。

後援会だよりは毎月を基本にしていますが、議会タイミングなどで時々空白になっています。

★平成24年 後援会だより

メルマガは毎月発行しています。ご希望の方はコメント欄でお知らせください。

★平成24年 メルマガのページ

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地方公営企業会計制度の見直し(8/1)

Dsc_0612 名古屋でピカチュウを発見。最高気温は34.6℃とのことでしたが、中の人は暑いだろうな~と思いながらパチリ。

今日の記事は研修備忘録です。

「地方公営企業会計制度」等の見直しに関する研修を受講しました。

民間感覚で公会計をみると不思議なことがたくさんあります。民間的手法を導入しているといわれる地方公営企業会計にも、首を傾げたくなるものがあります。

そのうちのひとつが、バランスシート上で「企業債」を「負債」でなく「資本金」としている点でした。「借入資本制度」と呼ばれるこの制度、「借金が資本なんておかしい」と、ずっと思っていましたが、今回の法改正で47年ぶりに改定されることになりました。

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今回の改正では上記の他、引当金の計上、資産評価の厳格化、リース会計やキャッシュフロー計算書の導入など「会計基準の見直し」が行われます。

新制度は平成26年度から導入されますが、これを機に、公営企業の財政健全化を加速する必要があります。

たとえば「財政健全化法」に「資金不足比率」という指標があります。この比率が20%を超えると「経営健全化計画」を策定せねばなりませんが、今回の改定により「流動負債」が増えますので、そのまま当てはめるとレッドカードの公営企業が出る可能性があります。

Sikinbusoku「資金不足比率」の説明は左記をご覧ください(クリックで拡大)。

この点は要チェック項目だな…と思っていたのですが、残念ながら“抜け穴”が用意されていました。

「借入資本金制度」の廃止により「負債」が増えますが、これによる「流動負債」の増加分は算定基準から除外するとのこと。

一番のコアの部分を骨抜きにするなんて・・・“さすがはお役所”と驚きました。しかし、制度上は適法でも、民間感覚で公営企業の真の姿をチェックしていきたいと思います。

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またあわせて「地域主権改革推進一括法」に基づき「資本制度の見直し」が可能になりました。

たとえば「減資制度」の導入では、事業の統廃合や民間譲渡がしやすくなりますし、累積欠損金の穴埋めのために資本金を使えるようになります。

また条例制定や議決により「利益・資本剰余金の処分」が可能になり、たとえば一般会計や他会計への繰り出しもできるようになります。

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今回の改正により、静岡県では「工業用水」「水道」「地域振興整備」「がんセンター」の4公営企業会計が対象になります。

導入は平成26年度からとなっていますが、実際にはシステム変更など工数がかかりますし、変更後に財務諸表がどうなるのかを試算し、あらかじめ健全化できるところは前倒しでやっておく必要があります。

また、現在、非適用となっている事業(「流域下水道」と「清水港湾整備」)についても、この機に新制度を適用すべきですし、あわせて公社など外郭団体の決算もチェックする必要があると考えます。

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残念ながら、不思議でしょうがないもうひとつの制度「損益勘定留保資金による資本的収支の穴埋め(補てん財源制度)」は、今回、見直しの対象にはなっていませんでした。企業的な会計手法をとるなら、タコが足を食っているような制度はやめるべきだと思うのですが・・・。

講師からは「借入資本金制度と補てん財源制度は、昭和27年当時、公営企業会計制度を作った人も、制度上の問題と認めている」とのことでした。私の感覚はずれていないようです。これからも民の感覚を忘れずチェックしていきます。

いずれにしても、今回の法改正で、地方公営企業事業の見直しは必至です。26年の導入に向け、すぐにも検討を深める必要があります。

当然、議会の責任も重くなります。

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