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Global Innovation Forum 2013(3/13)

Cimg7730 昨日で委員会審査が終了したので、今日は浜松市内で行われた「グローバル・イノベーション・フォーラム」に参加しました。

これは浜松地域イノベーション推進機構と静岡大学が主催したイベントで、中小企業の海外展開を考えるフォーラムです。

基調講演は一橋大学名誉教授の 関 満博 氏。「新たな東アジアの枠組みの中での中小企業のあり方」とのテーマで講演をいただきました。

大学の先生というと、どちらかというと理論先行の方が多いのですが、数多くの現場の声・実例を交えてのお話は、たいへん参考になりました。

中でも2005年11月に訪問した広州の“靴屋(メーカー)”の話は印象的でした。

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靴産業は日本の産業空洞化のハシリだったそうです。かつては静岡県でも多く製造されていたようですが、1970年頃から製造現場が台湾に移転したといいます。

関氏が広州で会った靴屋の社長は、元々台湾人で39歳。中学卒業後、台湾で修行を重ね、いつかは会社を持つことを夢見ていたといいます。

数社の靴屋で修行し、まもなく自分で会社を・・・と思っていた頃(1990年頃とのこと)、技術を持った靴メーカーが、広州を中心とした中国に移転を始めました。

このまま夢を追い続けるのか、あきらめるのか・・・、考えた社長は、中国に行くことに決めたそうです。

そして広州で起業し成功したとのことでした。

しかしその社長が言うには・・・、

「台湾企業の中国ビジネスはもう終わりだよ」

理由は2つ。

「もう中国のローカル企業には勝てない。経営者が若く、知恵もお金もエネルギーもある」

「台湾の若者が“日本化”してきた。広東省に15000社(と言ったと思います)ある台湾企業で、私より若い経営者はいない」

「これからは、中国の奥地かベトナム、インドネシアに行くしかない」

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これが2005年の話です。

今、東南アジアに進出している企業の経営者の方から、「台湾メーカーや韓国メーカーとの競争が厳しい」という話を聞きます。

しかしその台湾メーカーすら、中国ローカル企業との競争の厳しさを、すでに7年前に指摘しています。

さらに問題は“日本化”です。関氏は“しょうゆ顔”という表現を使っていましたが、「ハングリー精神をなくした」ということですかね。

また社長が中国に出て行ったときの決断を評して、「日本人はあきらめる」「台湾人、韓国人は仕事があるところに行く」と述べていました。

このあたりに今後の海外展開のカギがあるような気がします。

このほか具体的に、「意思決定能力のある人が現地にいないとダメ」、「終身雇用は日本だけ。3年くらいで会社を渡るのは世界の常識」、「海外進出は“工場の海外版”ではやっていけない」など指摘していました。

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今日は講演のほか、自ら中国に駐在して陣頭指揮をとっている愛知県の中小企業の社長やSIBA(静岡県国際経済振興会)の事務局長、積極的な海外展開をしている自動車部品メーカーの役員などを交えてのパネルディスカッションが行われました(写真)。

有意なお話をたくさん伺いましたが、その中で「これからは後継者育成がカギ」とも。これは一企業だけでなく、静岡県や日本全体にとっても重要です。

関氏は、一橋大学の学生を、夏休みに2~3週間、中国深センに進出している日本企業にインターンシップに行かせていたそうですが、学生の考え方が見事なまでに変わるそうです。

こうした経験が今後の人材育成に重要です。私も昨年の一般質問で取り上げましたが、さらに深堀して、静岡県の将来を担うようなグローバル人材の育成に取り組んでいきたいと思います。

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