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補正予算と主な議案(9/27)

Mt_fuji 9月補正予算は約85億円ですが、実際の事業費は約152億円となっています。差額の約67億円は、職員給与削減による歳出減によるものです。(以下数字はすべて“約”です)

★事業費のうち、最大のものは地震・津波対策で118億円。

○市町が実施する地震・津波対策に交付する「緊急地震・津波対策交付金」を92億円計上しています。これにより市町の対策を後押しします。

○浜松市域沿岸域の防潮堤整備に12億円を追加しています。これまでは試験施工でしたが、いよいよ本体工事の予算を計上しました。平成28年度までの3ヵ年で95億円の事業を見込んでいます。工区などはまだ示されていませんが、おそらく10月8日からの常任委員会には示されると思います。

○6月議会で積んだ基金7.5億円を使って、市町の防災拠点や避難所に指定されている特別支援学校に太陽光発電や蓄電池を整備します。

○7600万円で県立学校や私立学校に食糧、飲料水を備蓄します。

○災害医療体制の強化として自家発電装置や衛星電話への助成、災害医療コーディネーターの養成に4億円を投じます。

○県有27施設の“つり天井”の落下防止調査として4000万円、国の制度改正で耐震診断が義務化されたホテルなどへの助成制度の拡充に1.3億円を計上します。

★富士山の後世への継承として7400万円で、「世界遺産センター(仮称)」の設計や、三保松原の景観保全のための調査などを行います。

★暮らしの安心確保に19億円。保育所待機児童対策や地域医療再生基金の積み立てなどを予定しています。

★議論になりそうなのが「復興関連予算造成基金返還金」14億円余です。復興予算のさまざまな分野への流用が国で指摘されていますが、県内にも基金に積み立てたものがあります。「緊急雇用創出事業臨時特例基金」「社会環境基盤整備資金」「森林整備加速化・林業再生基金」から国庫に返還します。

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主な議案としては、痛ましい事故のあった「三ケ日青年の家」の指定管理者について、来年度から3年間、「三ケ日フィールドパートナーズ(代表団体 株式会社やタロー)」に指定する議案があります。事故の教訓がどう生かされているか、チェックが求められます。

また報告事項として、県立大と文芸大の事業報告が出されています。両大学の事業内容や財務諸表はこれまでチェックしていませんでしたが、今年は所管委員会ですので、常任委員会で取り上げたいと思っています。

★9月定例会議案

★補正予算案

【写真は、今朝、品川のホテルから見た富士山。キレイでしたよ~】

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9月定例会スタート(9/25)

946404_519508611476251_1030468047_n9月定例会が開会しました。会期は10月17日までの23日間の予定です。

なお閉会後は、常任委員会の国内視察調査、さらに10月29日から11月7日まで決算特別委員会が開催される予定です。

しばらく充実した日程が続きます。

今日は川勝知事の議案提案説明が中心でした。最も強調していたのは地震・津波対策でした。主な内容は次のとおりです。

☆地震・津波対策の推進

・市町の策定中の「アクションプログラム」の早期策定を支援する

・市町の取り組みを支援するため、「大規模地震対策等総合支援事業」を再構築して、新たに「緊急地震・津波対策交付金」を創設し、補助率の引き上げや津波避難ビルの対津波安全性調査などを対象に追加する

・第4次地震被害想定(第2次報告)は11月の公表をめざして作業を進めている。

・建築物の耐震化助成件数は8月までで16954戸となっており、平成27年度末の目標2万戸をめざす。

・ホテルや病院など大規模建築物の耐震診断義務化については、所有者の負担軽減のため補助制度を拡充する。

・災害時の医療提供体制は、県内災害拠点病院は20ヵ所となり、また「災害医療コーディネーター」として43人を委嘱した。

・9/1を中心とした総合防災訓練は、第4次地震被害想定を踏まえた初の訓練であり、富士山噴火や県境を越えた相互支援、超広域災害への対応などを行った。平時から市町や関係機関と連携して的確に対応できるよう訓練を重ねる。

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その他の主なポイントは次の項目です。

☆少子化対策の充実

・子育てが仕事として社会的に評価される仕組みづくりに取り組んでいる。

・子育て中の方の保育士資格取得を支援する取り組みは、応募者が定員を上回ったので希望者全員が受講できるよう追加講座を開催している。

・子育てによって培われた感性や能力を活かして、子育て支援や企業の商品づくりに協力してくれた人にクーポン券を渡す取組は、民間企業31社と28ヵ所の地域子育て支援センターの協力を得てモデル的に実施する。

・先月、子育て支援に取り組む企業、団体、個人で構成する「ふじさんっこ応援隊」を発足した。

・11月にグランシップで「ふじさんっこ応援フェスタ」を開催し、協力企業・団体の発表や展示を通じて、“子育ては尊い仕事”という価値観を県民に向けて発信する。

☆富士山の後世への継承

・霊峰富士に恥じないような人づくり、地域づくり、国づくりをめざして、“富士の国”づくりを進めていく(なぜか漢字表記でした)。

・世界遺産委員会から平成28年2月1日までに、「保全状況報告書」の提出を求められており、保存管理に万全を期す。

・9月1日に部理事を新設し、「富士山世界遺産課」を設置した。

・「世界遺産センター(仮称)」は、「守る」「伝える」「交わる」「究める」の4つの機能を有し、富士山の保存管理や来訪者のニーズに対応する拠点施設として整備する。

・「富士山保全協力金」は10日間、約3万4千人の方から3400万円余をいただいた。今後、社会実験の結果を踏まえ、国、山梨県、地元関係者と協議していく。

・この夏の登山者数は、全体で37万2465人となり、うち県内3登山口からは13万9783人となった。環境負荷や安全確保などの観点から適正数を検討する。

・三保松原の景観改善は、イコモスから指摘された消波堤の代替工法の検討に入った。今年度をメドに対策をまとめていく。

・交流人口拡大について、民間大手旅行会社が「富士のくに」をテーマとした誘客キャンペーンを企画するなど、国内外での取り組みが始まっている。

・富士山静岡空港の就航先や、タイなどの東南アジアへの出展、旅行会社へのセールス活動を行っていく。

その他、「総合計画の推進」、「内陸フロンティアを拓く取組」、「地域外交」、「静岡型飛び入学の導入」、「行財政改革の推進」などについて、熱い思いを述べていました。

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今日は本会議のあと、「議会運営委員会」、「同意見書調整小委員会」、「議員研修会」、会派に戻って「次期基本計画検討委員会」などを続けて開催。個人的には「一般質問のヒアリング」などもあり、終日バタバタでした。

昼休みには“サル騒動”もありました。野生のサルが県庁をウロウロしていたのですが、今はどうなったんでしょうかね。市民生活への影響がないとイイのですが…。

写真上は今日配られた資料。下は夕方の私の机の上です。わりと5Sには気をつかっているんですが、今日はいけませんね(^^;)。とりあえず片づけて帰ります。

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富士山パワースポット巡り(9/23)

民主党・ふじのくに県議団では、現在「観光振興条例」の制定に向けて議論を進めています。

これは富士山世界文化遺産登録を機に、国内外問わず、広く静岡県をPRして、観光産業活性化につなげていこうというものです。(もちろん世界遺産登録と観光はすべてマッチするものではありません。環境保全をいかに進めるかも重要です)。

そんな中、先週、いくつかの観光関連団体を訪問させていただき、意見交換をしたのですが、その時に痛く反省したのが「現場を知らない」ということでした。

「こりゃいかん」と、さっそく現場視察に行きました。

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Dsc_1232最初に訪れたのは、富士宮市の「富士山本宮 浅間大社」。

世界遺産センターの設置も決まり、世界遺産を訪れる国内外のビジターの玄関口になります。

観光ガイドの方々からも期待がうかがえました。

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実は初めて行ったのですが、朱塗りの神殿がキレイでした。

外国人の観光客も数人見かけました。

市街地にありますのでアクセスは便利です。

Dsc_1234次は県道180号線を富士山に向かって10分ほど走ったところにある「山宮浅間神社」。

ここは「本宮」に対する「山宮」で、こちらの方が歴史は古いとか。

ただし、ここには神殿はありません。

入口(籠屋)から参道を歩くと「鉾立石」があります。

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さらに進むと階段があり、富士山から流れてきた溶岩で一段高くなった所に「遥拝所」といわれる場所があります。

天気が良いと、ここから富士山が一望できるとのことですが、今日は雲に隠れて見ることはできませんでした。

しかし、神殿などがないことから、逆に“神聖”を感じます。富士山信仰の“アニミズム”の原点を感じます。

ボランティアガイドさんが丁寧に教えてくれました。

Dsc_1240続いて東方向7~8分のところにある「村山浅間神社」。

かつては富士登山、富士修験の中心だったそうです。

廃仏毀釈(神仏分離)の影響で、頭のない仏像が安置されています。

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Dsc_1250国道469号線を東に向かい、富士山こどもの国、富士サファリパークを過ぎて、裾野市の「須山浅間神社」。

Dsc_1251 Dsc_1255国道138号線を山中湖方面に向かい、篭坂峠に入る手前にあるのが「須走浅間神社」。

鳥居の「不二山」がイイですね。

Dsc_1259 山梨県側にもいくつかの浅間神社がありますが、そのうちのひとつ「北口本宮冨士浅間神社」。

参道から神聖な雰囲気が漂ってました。

Dsc_1260 Dsc_1262富士山を一回りして富士宮市に戻ってきました。

朝霧高原から少し下がったところにあるのが「人穴富士講遺跡」。

写真ではよくわかりませんが、これらの風穴では修験者が修行したとのこと。「人穴浅間神社」もありました。

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構成資産群は“観光”というには、ちょっとマニアックな施設でした。著名な施設はいいですが、小さな施設は、観光客が押し寄せても困るだけですね。

今、着地型観光(地旅)が流行っていますが、“知る人ぞ知る”という感じです。

また、ひとりで見てもはっきり言ってよくわかりません。いくつかの施設にはボランティアガイドさんがいましたが、とても助かります。“お・も・て・な・し”にはそうした人的サポートも必要です。

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浜松発着で約400km。日帰りのパワースポットツアーにいかがでしょうか。

Dsc_1227←今日のお供 GSR750

快適でした。

★構成資産の紹介(静岡県のサイト)

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100万人に1人の実力をつける(9/18)

ブログでもお知らせしていた「浜松南高校PTA教育講演会」を行いました。

講師の藤原和博さんから、面白い話をたっぷり聴かせていただきました。

冒頭、「マネジメントで学校は変わる」と。

校長に着いた和田中学校の学業成績は、当初、杉並区で下から3番目くらいだったそうですが、今やダントツの1番とのこと(特に英語がピカイチですって)。県内は学力テストの公表問題でゴタゴタしていますが、このセリフをどう受け止めましょうか・・・。

藤原先生の話は、以前も聴いたことがあるのですが、軽妙な語り口で、キーワードをわかりやすくお話してくださいますので、しっくり腹に落ちます。

今日のお話は、「成長社会から成熟社会になって、求められる力が変わってきた・・・」というものでした。簡単に書くと・・・、

20世紀成長社会 ⇒ 21世紀成熟社会

  みんないっしょ ⇒ それぞれ一人一人

   情報処理力 ⇒ 情報編集力

   (回転の速さ ⇒ 頭のやわらかさ)

        正解 ⇒ 納得解(最適解)

     正解主義 ⇒ 修正主義

必要なことは、「常識(前例)を疑う」、「ブレーンストーミングで “アホな案” を出す(ロンドン大学でもやるそうです)」、「正解を求めて追い詰めない」、「他人とつながってアイディアを広げる」などでしょうか。

詳しくは藤原先生のHPをご覧ください。動画でわかりやすく紹介しています。

★藤原和博の[よのなかnet]

控室でお話しているときに、先生からこんなHPも紹介していただきました。幼児期からの教育に関心のある方はどうぞ。

★花まる学習会

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タイトルの話は・・・、

「100万人で1番」になることは難しいでしょうが、何か1つでも「100人中1番」なら何とかなりそうじゃないですか?

それには10年かかるかもしれませんが、30年かけて、その分野を3つ作れば、100×100×100の掛け算で100万人に1人の逸材になることだって決してムリじゃない

・・・というものでした。

さっそくこの本を買って読みました。

この話(★6/24のブログ)ともつながりました。

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話題たっぷり、9月定例会(9/18)

Cimg0001 今日の午前中は「議会運営委員会」。9月定例会の議案が提出されました。

補正予算は約85億円。実際の事業量は約152億円ですが、先月議決した給与削減分約67億円を相殺しています。

浜松市沿岸域の防潮堤整備について、篠原海岸での本格施工の予算も計上されました。今年度分で12億円、平成28年度までの継続事業で95億円を予定しています。

このほか条例改正など議案27件、報告11件が報告されました。詳細はあらためて報告予定です。

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今議会から、議会改革も前進します。

◆まずは対面演壇の設置。そして「一問一答方式」「分割質問方式」が導入されます。

対面演壇は、従来の議席に書面台とマイクをつけた簡素なつくりです。傍聴者から顔が見えないなどのマイナス面もありますが、大切なのは中身ですのでシンプルでよいのではないでしょうか。

従来の「一括質問方式」は、議員がまとめて質問し、知事や部局長が所管項目をまとめて答弁していたため、聞いている皆さんから、「どの質問に答えているのかわかりにくい」と言われていました。

新方式で議論がわかりやすくなると思います。私も10/3(木)13:30~「分割質問方式」で一般質問を行います。傍聴バスツアーも予定しています。議場で、またネットでぜひご覧ください。

◆また「決算特別委員会」についても、今年から議長と監査委員を除く66人で、各常任委員会ごとに分科会を設置して審査を行うことを決定しました。

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ここのところ、一般質問の準備や調査に追われています。

さらに政調会として、「総合計画」のチェックや「市町からの来年度予算要望」のとりまとめ、会派として「議発条例」の提出準備、そして本来業務である常任委員会での所管事務調査、決算審査の準備・・・とやらなければいけないことが目白押しです。

ブログ更新が滞っていますが、しばらくこの状況が続きそうです。

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藤原和博さん講演会のお知らせ(9/12)

私がPTA会長を務めている浜松南高校PTAでは、年1回、「教育講演会」を開催しています。

昨年は創立50周年記念式典に合わせて、アクトシティ大ホールで野村克也さんを招いて盛大に開催しました。

ちなみに一昨年は、「リング」「らせん」でおなじみの浜松出身の作家、鈴木光司さんでした。

今年は通常の開催なので、本来ならば学校の体育館で行うはずでしたが、都合により「可美公園総合センター 2階ホール」で開催することになりました。

どうせ公共施設でやるのなら・・・、PTA関係者の皆さんだけではもったいないので、一般の方にも公開することにしました。

日時は 来週 9月18日(水) 13:30~15:00

講師の藤原和博さんは、元リクルート社員の“民間人校長”として、杉並区立和田中学校で「よのなか科」というユニークな授業を導入するなど、教育改革を実践されている方です。

今回は保護者向けのお話をお願いしていますが、今後の学校教育のあり方や子育てについて、さまざまな示唆をいただけること請け合いです。

詳しくは下記のチラシをご覧ください。

★平成25年度浜松南高校PTA教育講演会チラシ(PDF)

どなたでもご参加いただけますが、事前にコメントなどで連絡いただけると幸いです。

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高校生留学フェア

高校生留学フェア
2020東京オリンピック開催が決まりましたね。
さまざまなプラス側面が期待されますが、私は一層の「人材のグローバル化」に期待したいと思います。

さてそんな中、今日、静岡市で「高校生留学フェア」が開催されました。
県内の高校生75人ほどが参加し、留学経験のある現役高校生から体験談を聞くなど、自らの夢を広げていました。

県内の公立高校生の海外留学生(1年程度)は、平成23年度22人、24年度14人とのこと。平成16−17年度は50人を超えていたそうですので、数字からも「内向き」志向がうかがえます。

留学先はアメリカ、オーストラリア、カナダがトップ3ですが、今年はインドネシアもいたそうです。アジアの時代を見すえた生徒もいるんですね。

先月、文部科学大臣からも海外留学生を増やす取り組みの話を聞きましたが、高校生の留学サポートはまさに県の役割です。

短期の語学研修やホームステイ体験など、いろんな手法で視野を広げるお手伝いができないか考えてみます。

さて、今日の参加者は、見たところ8割以上が女子だったと思います。
積極的に世界に打って出ようというたくましい女子がたくさんいるのは頼もしいですが、男子はどうなっているんでしょうか。
数年前から「草食系男子」が増えてきたと言いますが、「内向き男子」ばかりでは困ったものです。

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一問一答方式の導入にあたり

一問一答方式の導入にあたり
今日は議会運営委員会のメンバーで滋賀県議会を視察しました。
目的は「一問一答方式」に関する勉強など。静岡県議会でも9月定例会から導入されますので、注意点などを聞きました。

滋賀県議会では、平成18年12月議会から導入しています。
代表質問は60分。これはほぼ一括質問でやるようです。
一般質問は30分。分割質問と一問一答をミックスでやる議員が多いとのことでした。

静岡県では「再質問は2回まで」などのルールを検討していますが、滋賀県は無制限とのこと。
場合によっては、答弁時間が60分ほどかかることもあるとか。

事前通告の仕方をうまくやらないと、議論がかみ合わないこともあるようです。

避けるべきは「本会議と委員会の区別」ですかね。
委員会のような細かい議論でなく、大局的な話をすべき、と感じました。
私も今定例会で一般質問を予定していますので、参考にしたいと思います。

明日は兵庫県議会を訪問します。

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