債務残高1京1400兆円!?(4/30)
4/28の財政制度等審議会の財政制度分科会で、「我が国の財政に関する長期推計」という資料が示されました。
★財政制度分科会(4/28資料一覧 7-1 7-2が該当資料です)
これは高齢化等の人口動態を踏まえた長期的な財政分析データで、具体的な債務残高は書かれていませんが、これに基づく新聞報道で、財政上、私は初めて「京」という単位を目にしました。
時事通信によると、『収支改善を行わないまま、現在のさまざまな制度や施策を続けた場合、医療など社会保障費の伸びを背景に、借金は20年度に1500兆円、60年度に1京1400兆円となる見込みだ』とのことでした。
また静岡新聞の報道でも、『今後、財政再建に取り組まず、20年度の(プライマリーバランス)黒字も達成できなかった場合、60年度の借金はGDPの約5.6倍に当たる約1京1400兆円に達するとの見通しも示した』としていました。
そうなる前に手を打たねばならないわけですが、これをして「消費税引き上げは不可避」という論調につなげるだけでは困りますね。
人口減少社会の中、「危機感を持って行財政改革に取り組まねばならない」ということを強調してほしいものです。
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加えて、この資料で参考になったのは、EU諸国との比較です。
あまりクドクド書きませんが、「欧州委員会」は持続可能な財政運営を維持するために、各国に「S1」「S2」などの指標に基づき、財政健全化を促しているようです。
残念ながら、日本はEU各国の数値を大幅に上回っています。しかも比較指標からは財政危機に瀕している「ギリシャ、アイルランド、ポルトガル」が除かれていることから、これらの国はさらに厳しい財政チェックを受けているものと思います。
日本の財政状況を、欧州委員会のようにチェックしてくれる外部機関はありません。
私たち国民がチェックする以外にないのです。あらためて長期ビジョンをもって、政治に取り組まねばならないということを痛感しました。
ちなみに1京1400兆円を数字で書くと、11,400,000,000,000,000円となります。0が多すぎてワケわかりません。
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