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2014年10月30日 (木)

仙台空港の経営改革

仙台空港の経営改革
仙台空港の経営改革
視察最終日は宮城県庁と岩沼市を視察。

県庁では仙台空港の経営改革についてうかがいました。

仙台空港の平成25年度の利用者は約316万人。富士山静岡空港とはケタが違いますが、“民営化”を検討している点は同じです。一歩先を行く仙台空港の事例は参考になります。

仙台空港は震災後の平成24年度から、民営化の検討を始めました。
その後、法改正により「運営権譲渡」が可能になり、平成28年度の移行に向け取り組みを進めています。

運営権譲渡の期間は最長で65年。
空港ビルを運営する「仙台空港ビル(株)」と貨物を取り扱う「仙台エアカーゴターミナル(株)」の三セク2社の株式を譲渡するとともに、滑走路に運営権を設定、着陸料などを事業者が設定出できるようにします。

2社の資本金は合わせて約46億円ですが、約57億円の株式譲渡価格に対し10社ほどが手をあげているとのこと。
今後、資格審査を行い来年夏頃に優先交渉権者が決まる見込みです。

富士山静岡空港も5年後を見据えて取り組む予定ですが、いかに経営健全化につなげるか、さらに研究していきます。

岩沼市では、防潮堤と「千年希望の丘」を視察。
2年前にも近くに来ましたが、国交省の直轄事業として進めている防潮堤建設計画30kmのうち、すでに25kmが完全したとのこと。
復興の道のりはまだ遠いですが、速やかな安全確保に期待したいですね。

2014年10月29日 (水)

復興支援はまだこれから

復興支援はまだこれから
復興支援はまだこれから
視察2日目は、大槌町と山田町を訪問。
復興計画の進展状況のヒアリングや、静岡県からの派遣職員さんへの激励と意見交換を行いました。

大槌町は、震災前に約18000人だった人口が、現在、住民票ベースで約12000人となっており、復興計画もこの人口をベースにしています。しかし、実際はもっと少ないとも言われているようです。
場所によって6.4mから14.5mの防潮堤を整備し、災害危険区域は集団移転促進事業を進めています。
居住地として区画整理事業を進めているところは、場所によっては2mほどかさ上げをするとのこと。なかなかの大事業です。

従来の4小学校、1中学校を統合し、小中一貫校として再建を進めていますが、建設工事の入札が2度にわたり不調に終わったとのこと。開校予定に遅れが出そうです。
これにより、現在の仮設校舎跡地に計画している集団移転事業も遅れることになりそうです。
建設業の人材不足は大きな課題です。

山田町の復興計画は、静岡県でいう「レベル1」に対応する防潮堤と、土地のかさ上げや避難場所の確保による多重防御を基本にしています。

JR山田線の駅が町内に3駅あるようで、復旧を前提にしていますが、三陸鉄道との連係の動きが気になるところです。

山田町でも入札不調が起きており、事業進捗への影響が懸念されます。

両町に派遣されている職員さんのうち6人とお話しました。
港湾施設の復旧や用地取得など、息の長い仕事ですが、県での経験を活かして活躍されています。
5人は今年度から、1人は昨年度から赴任しているそうです。
他の自治体では、短いと1ヵ月から半年などの期間で派遣する中、1年を超える長期に渡って復興支援にあたる県職員さんには頭が下がります。

山田町の町長さんからは、さらなる人材支援の要請をいただきました。
明日は我が身、事前復興に取り組む静岡県として、できる限りの協力を続けていく必要を感じました。

2014年10月28日 (火)

遠野ならではの地域おこし

10734108_739018802858563_3222613307 久々の投稿です。

県議会総務委員会は、今日から30日まで岩手県、宮城県を視察します。

初日の今日は、岩手県遠野市を訪問。当地で活動している「NPO法人 遠野 山・里・暮らしネットワーク」さんの活動をうかがいました。

★遠野山・里・暮らしネットワークさんのサイト

復興支援の話もありましたが、私が関心を持ったのは「地域おこし支援」の話でした。

特に“民泊”を活用した教育旅行誘致や農村ワーキングホリデイ、「合宿自動車免許取得&農家・農村・農林業体感企画」などユニークな取り組みはなかなかのモノです。

“民話のふるさと 遠野” ならではのブランドを活かした取り組みですが、ストーリーさえ作れば静岡県でもできるのではないかと感じました。

中山間地域活性化のために、農家民宿だけでなく、広く“民泊”を活用する仕組みができないか考えたいと思います。

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遠野市にはこの3年半で3回来ました。

最初は東日本大震災の後方支援について。

★避難できた人は・・・(H23.6.4のブログ)

この時は会派のメンバーで震災の状況を視察しましたが、遠野市の本田市長から直接、後方支援についての考え方などをうかがうことができました。

2度目は2年前。建設委員会で復興にあたる様子を視察しました。

★かっぱ工事隊(H24.10.16のブログ)

この時は、釜石、陸前髙田の復興状況を視察しました。翌日のブログ記事もご覧ください。

明日は大槌町、山田町に行きますので、当時のことを思い出しながら話を聞きたいと思います。

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写真は視察終了後、宿泊先の裏山「鍋倉城址」からみた遠野市街。柳田国男「遠野物語」の舞台です。

向こうの山から天狗が飛んできそうです。

2014年10月18日 (土)

ワーク・ライフ・バランスにつながるか?

Titan 盛りだくさんだった9月定例会が、昨日、閉会しました。

本会議に先立ち、議長から、ノーベル物理学賞を受賞された天野浩氏に対する祝意が表明されました。県民として初の受賞、本当におめでとうございます。

以下に9月議会のポイントを記します。

◆約22億円の補正予算、教育委員会委員の選任など知事提出29議案を、すべて全会一致で可決(同意)決定しました。

補正予算は小型でしたが、内容は盛りだくさん。危険ドラッグ対策、新幹線空港新駅、2016年主要国首脳会議(サミット)誘致などが話題になりました。

一方、職員の不適切事務による約1.8億円の損害賠償金など看過できないものもありました。また労務単価の上昇に伴う工事費の増などが報告されており、今後、注意が必要です。

★9月定例会審議結果(県議会のサイト)

なお、危険ドラッグ対策として「静岡県薬物の濫用の防止に関する条例(案)」が10/21からパブリックコメントに付されることになりました。

週明けには公表されますので下記からご覧ください。

★パブリックコメント募集のページ(県のサイト)

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◆議員発議による2条例が成立しました。

「観光振興条例」と「家庭教育支援条例」で、前者は私たち「ふじのくに県議団」が原案を提出したものです。

現在、「がん対策推進条例」も検討中で、これを含めると静岡県議会では、この4年間に6本の議員発議による条例を制定することになります。

条例の中味は下記のリンク先をご覧ください。

家庭教育支援条例では、第9条で「事業者の役割」として、“ワーク・ライフ・バランス”のために必要な環境整備等に努めることを求めています。重要なポイントです。ぜひご覧ください。

★議員提案政策条例案検討委員会のページ(同上)

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◆意見書5本を国に提出することを決定しました。

この中には、ふじのくに県議団が提案した「危険ドラッグ対策の早急な強化を求める意見書」、「物流業における産業基盤・労働環境の整備に関する意見書」があります。

危険ドラッグ対策は、県でも12月議会での条例制定に向けた検討が進んでいますが、国全体の問題ですので、法整備を急いでもらわないといけません。関係する国会議員にも働きかけたいと思います。

物流業・・・は、燃料費の高騰や人材不足など、関係する事業者のみなさまからさまざまなご意見をいただいていたものです。「産業としての物流業」の確立に向けて、国に制度改善を求めます。

また「ラグビーW杯2019の静岡県招致に関する決議」を決定しました。

★意見書・決議(同上)

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また会派総会を開き、「中央新幹線事業に関する要望書」を決定。後日、知事に申し入れすることにしました。

さらに、今後の会派としての政策を確認しました。これまでの政策評価と合わせ、近日中に詳しく報告します。

また、平成27年度当初予算編成方針が示されました。

340億円の財源不足を基金の活用240億円、部局による事業見直し50億円、歳入確保や歳出調整50億円で捻出するとしています。予算編成に向けた動きも注目が必要です。

県議会は閉会しましたが、引き続き、閉会中審査として「平成25年度決算審査」が行われます。

行政は決算よりも予算を重視する向きがありますが、PDCAを回すためには決算をしっかりチェックしないといけません。議会も変わる必要があります。

今年は総務委員会ですので、公会計改革の手法も用い、財政全般についてじっくり議論します。

今日は久々にスズキ本社の秋まつりでノンビリさせていただきました。

写真は今年の8耐を走った社員チーム「チームタイタン」のGSX-R1000です。乗ってみたいな~。

2014年10月13日 (月)

お祭り条例

Dsc_1132 先日の県議会総務委員会で、同僚の阿部卓也議員(浜北区)が、「地域コミュニティの振興を県としてどう支えるか?」という趣旨の質問をしました。

県政は広域行政ですので、「地域コミュニティ振興」というと、直接関わりないような気がする方もあるのではないかと思います。

しかし、週末、地元のお祭りに参加して、「地域に根付いたお祭りや伝統文化を活かすことは、今の人口減少・東京一極集中社会を是正するのにとても大切なことなのではないか・・・」と、あらためて感じました。

埼玉県熊谷市が今年7月にユニークな条例を制定しました。

★あついぞ!熊谷お祭り条例(熊谷市HP)

Dsc_1131 地元の秋祭りは、「浜松まつり」のように観光客が来るようなおまつりではありませんが、五穀豊穣を祝って、お囃子や太鼓を奏で、老若男女みんなが笑顔で楽しめる、立派な地域振興イベントです。

この日に合わせて、東京や名古屋から帰ってくる“若い衆”もいます。

行政の支援は、“おカネ”だけではないと思います。人口減少対策が必要とされる今こそ、知恵を絞って、こうした地域振興を考える時だと思います。

Pa126829←飲んでばかりでなく、ちゃんと働いています(^^)

2014年10月 9日 (木)

核燃料税

Dsc_1125 昨日、今日の2日間、総務委員会を開催しました(写真は休憩中の会議室)。

総務委員会の所管部門は、経営管理部、出納局、人事委員会、監査委員事務局、危機管理部です。

関係議案としては、教育委員の選任など人事関連議案などが提案されましたが、その他、所管事務全般にわたりさまざまな議論が交わされました。

このほかホットな話題として、県庁内への「一時預かり保育施設」や「コンビニ」の設置が報告されましたが、福利厚生に加え施設の有効活用の観点からも今後の状況を見ていきます。

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その他、財政状況も議論になりましたが、県税関係では「核燃料税」の改正が12月議会に提案される予定で、検討状況が報告されました。

「核燃料税」は浜岡原発の立地に伴う安全対策などの財政需要に対応するため、昭和55年度から課税されています(「法定外普通税」と言います)。

現在の課税期間が今年度末で終了するため、来年度から5年間の新たな期間について、課税方式の変更を検討しています。

現在、稼働時に挿入した核燃料の価格に応じて課税されていますが、平成23年5月の稼働停止を受け、現在、税収はありません。

しかし原発は、稼働の有無にかかわらず、環境放射線監視や非常時の避難路確保など安全対策が必要なことから、こうした財政需要に対応できていないのが現状です。

こうしたことから県は、稼働の有無にかかわらず課税する方針を示しました。

「出力割」と言われるこの方式は、原子炉の「熱出力」に対して課税する手法で、宮城県を除く原発立地10道県で、この課税方法を導入しています。

電力会社にとって稼働していない原発への課税は経営的にはたいへんでしょうが、財政需要があることは事実です。

本格議論は12月議会になりますが、課税自主権は重要なテーマです。引き続き、報告します。

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危機管理部門では、先日の台風での避難行動のあり方や富士山火山噴火対策などが議論になりました。

最近は早めに避難勧告や避難指示が出される傾向になりますが、なかなか個々人の行動につながっていないとのこと。来週も台風が心配されますので注意が必要です。

その他、出納局の資金運用状況、監査委員事務局の監査状況、人事委員会では障がい者雇用などの質疑が行われました。

明日までの3日間の予定でしたが、大きな補正予算などもなかったことから、今日で委員会審査を終了しました。

17日の閉会日に向けて、政調会としてのツメの作業をいくつかしていきます。

2014年10月 5日 (日)

社会とはなにか?

今日は台風による雨の影響で、予定していた仕事ができなくなり、久々にまったり過ごしています。

昨日、近所にできた「のヴぁ公民館」という“みんなの居場所”のオープニングイベントに行きました。

★アルス・ノヴァさんのサイト

“みんなの居場所”は障がい者だけが利用するのでなく、健常者、こどもや高齢者など、地域のさまざまな人に利用してもらいたい・・・という施設です。施設長さんの思いが伝わってきます。

“ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)”はユニバーサルデザインの考え方に沿ったものですが、社会はややもすると“ソーシャル・エクスクルージョン(社会的排除)”に向きがちです。こうした居場所や考え方が広がるといいな・・・と思います。

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さて訪問した時、ちょうど学生さんの「かたりのヴぁ」というのをやっていました。「語り場」「しゃべり場」と言えばいいでしょうか。参加者が思ったことを自由に語り合う場(時間)です。

夏休みに「アルス・ノヴァ」で利用者さんと生活を共にした東京の大学に通う6人の学生さんが、その時に感じたこと、施設職員さんと自分の生き方の比較など、ざっくばらんに話し合っていました。

あれこれ話が進む中、「社会とは・・・?」という議論が始まりました。施設利用者の社会参加というあたりからの流れだったのですが、私自身、いろんなことを考えさせられました。

就職を控えた大学生の率直な声です。

「(学生にとっては)社会に出るというのは就職するということ」

「友だちと内定先の話をしていて、『三菱商事』と言うと、『神~』なんて反応になるけど、聞いたこともないような企業やNPOだと、『ふふ~ん』なんて感じになる」

学生が社会をどういう目で見ているか、端的に表しているな~と感じました。

一方、「社会は人そのもの、人の共同体(正確な表現は忘れてしまいました)」、そんなニュアンスのことを話す参加者も。また「人は社会のために生きているのではない」との声も。

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価値観、尺度を、経済に置くか、人に置くかで、「豊かさ」は大きく変わります。個人的には “ゼロサム” ではなく、そのバランスが大事だと思います。

ソーシャル・ビジネスやコミュニティ・ビジネスが注目されるのも、これからの社会をどうしていくのかという模索ではないでしょうか。

今の人口減少、東京一極集中“社会”と、それに対するアンチテーゼ(教育を含め)を投げかける何かを感じました。

2014年10月 4日 (土)

メルマガ10月号

メルマガ10月号をアップしました。

内容は1日、2日のブログに書いたものです。ブログ読者の方には“手抜き”と言われそうですね・・・^^;

今、会派の政策集を仕上げており、なかなか自分自身の仕事ができません。議会の常任委員会の調査もあり、あと数日はバタバタした日が続きます。

★メルマガ10月号

2014年10月 3日 (金)

ガンバる 若手議員

9月定例会の論戦が続いています。

10714082_552523298182700_5845072821 昨日は浜松市南区の 田形 誠 議員が登壇。

◆馬込川河口部の津波対策について質問し、「水門整備に関する検討会を設置する」との答弁を引き出しました。

津波の河川溯上対策は多くの市民のみなさまからいただいているテーマですが、堤防のかさ上げか、水門設置か、検証が進められることになりました。

◆外国人児童への就学支援事業「虹の架け橋教室」が、今年度で廃止されることについては、答弁では「効果的な支援策を検討する」ということでした。

国の緊急雇用対策が打ち切られたとき、学校に配置される支援員が激減し、外国人児童への対応が後退しましたが、同じ轍を踏まないよう、しっかりとチェックしていきたいと思います。

◆昨日のブログで紹介した、「SOLAE(浜松航空機産業プロジェクト)」についても、川勝知事から力強い支援表明がありました。

1企業ではできないことも地域全体で協力すれば可能になることがあります。産業支援は浜松地域活性化の大きなテーマでもありますので、引き続きフォローしていきます。

10636911_552935404808156_3029110112 今日は湖西市の 田内 浩之 議員が登壇。

◆「浜松医大病院に勤める県の奨学生医師が、なぜか返済金免除にならない」ことについて質しました。

県には、奨学金を受給しながら医師を志した学生さんが、県内の公立病院や聖隷病院に勤めると、奨学金の返済が免除される制度があります。

県内の医師不足解消のために重要な制度ですが、浜松医大病院は対象外だったとのこと。浜松医大は県内唯一の医大ですので、位置づけは重要です。

私も質問を聞いて初めて知りました。よく調査したと思います。

答弁はまったく論理的な説明になっておらず、「なぜ?」という疑問が大きくなりました。厚生委員会で、引き続いて議論を深めてもらいたいものです。

◆浜名湖観光圏に関する県と市、浜松コンベンションビューローなど関係団体の連携についての質問では、「浜松コンベンションビューローを中心に取り組む」との答弁。

これまで行政の役割分担が明確でなく、支援体制がすっきりしていなかった感がありますが、スピーディに浜名湖観光圏を活かした地域活性化につなげていければと思います。

若手議員、ガンバってます。

県西部の30代議員は、2人の他に中区の 山﨑 真之輔 議員がいます。彼は12月議会で登壇予定ですのでご期待ください。

みなさん、若手議員への応援をよろしくお願いします。

私も若手に負けないようガンバります。

2014年10月 2日 (木)

産業成長戦略会議

昨日書いた、製造品出荷額の回復遅れは、昨年度半ばにはすでに指摘されていました。

このことから県は、今年3月、県内の産業関係者などからなる「産業成長戦略会議」を立ち上げ、現在次の「4つの戦略」に取り組んでいます。

【戦略1】企業誘致・定着の推進

○(主な取り組み・以下同じ)防災先進県としての取組や企業立地の 優位性をPRするとともに、行政と企業との情報交換・交流を強化

→(アクション・以下同じ)企業160社との意見交換、企業立地優遇制度の 説明会を開催

○遊休地や空き工場といった県内事業用地等に関わる情報をデータベース化し、企業誘致・マッチング等の活動を強化

→物件情報の収集、整理に取り組み中

<所感>

3年前、県議会 産業委員会で、「市町や業界団体だけでなく、企業から直接 話を聞くべき」と意見を述べましたが、やっと直接出向いてくれました。

企業誘致活動はまだ十分ではありません。県に「企業立地推進課」という部門 があるのですが、主に補助金の交付事務などをやっており、誘致活動をやっている わけではないようです。

企業立地件数 年間100件という数値目標がありますが、単に結果を公表しているだけでした。積極的に企業誘致活動に取り組む体制づくりが必要です。

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【戦略2】事業用地の確保

○企業の受け皿づくりの促進のため、内陸フロンティア推進区域に指定した工業団地の整備等を促進

→全市町とのヒアリング等で推進区域の掘り起こし

○企業のニーズや要望に応じて、オーダーメード方式及びレディメード方式による工業団地を造成

→小山町での用地買収、測量、設計に着手

○企業立地や事業活動を活発化していくうえでの各種規制や事務手続きについて産業成長の視点から見直し

→市街化調整区域内における工場等の新設に係る要件の見直し「産業成長のための規制緩和推進会議」を設置(予定)

<所感>

昨年9月議会で「工業用地不足」を指摘しました。企業局は従来の方針を変更 し、レディメードでの造成に踏み切りましたが、企業誘致との連動に疑問が残ります。部門の一元化も視野に、庁内組織の最適化に取り組みます。

「規制緩和推進会議」は一昨日の本会議答弁で示されました。今後チェックします。

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【戦略3】地域企業の事業活動の活発化

○マザー機能を支えることができる地域企業の共同受注体の組織化等を推進

→検討開始、浜松地域では具体的取り組みがスタートしています。

★協同組合HAMING

★浜松航空機産業プロジェクト(SOLAE)

○世界市場で競争力があると見込まれる地域企業に対する輸出促進や、地域企業の海外取引を支援

→海外WEB上に地域企業の商品を紹介する「静岡県モール」を開設(予定)

○地域企業の設備投資などに向け、金融機関と連携した企業の資金支援を強化

→資金需要の把握、新たな資金支援制度の検討

○U・Iターンの促進等による人材の確保や、企業ニーズに対応した人材の育成、女性などの多様な人材の活躍を積極的に支援

→静岡U・Iターン就職サポートセンターの設置

○グローバル化への対応など、既存の中小企業の枠を超えた地域企業全体を総合的に支援するため、産業支援機関の機能・連携を強化

→産業支援機関による専門部会の設置

<所感>

3年前の産業委員会で、海外での販路拡大支援を提案しましたが、その時はWEBの活用までは考えておらず、見本市などへの出展支援を想定していました。

2年前、中国視察でアリババ社(本社浙江省杭州市。NY証券取引所に上場 し話題に)を訪問し、ネットを使ったBtoBビジネスの話を聞きましたが、まさに時代に合った手法だと思います。アリババ社のサイトは浜松市の企業も活用しています。

★アリババ ジャパン

U・Iターン就職サポートセンターについては下記のブログをご覧ください。他県との比較も書いてあります。

★U・Iターン就職支援(H26.7.22のブログ)

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【戦略4】次世代産業の創出

○ファルマバレー、フーズサイエンスヒルズ、フォトンバレー分野に加え、成長分野における県内企業などが有する有望な技術シーズを調査し、重点化して支援する とともに、新産業を担う優秀な人材を確保

→技術シーズの調査、目利きによる分析・マッチング(予定)

○県、産総研、NEDOの3者間で連携協定を締結することにより、ネットワークを強化し、情報交換・共同研究を推進

→年度内の連携協定に向けて調整中

<所感>

次世代産業の創出というのは、口で言うのは簡単ですが、なかなか難しいと感じています。経済産業省などとのネットワーク強化が必要と考えます。

今後はこれら「4つの戦略」を基本に取り組みが進みます。

私も、みなさまから寄せられる声を、政策に反映していきます。

2014年10月 1日 (水)

製造品出荷額 前年割れ!

静岡県議会は9月定例会真っ最中です。

明日、2日14時頃から、田形誠議員(浜松市南区)、3日11:30頃から田内浩之議員(湖西市)、3日13:30頃から四本康久議員(富士宮市)、6日13:30頃から三ツ谷金秋議員(磐田市)が登壇します。同僚議員の活動の様子をご覧ください。

★静岡県議会のサイト

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Aさて、昨日の日経新聞と静岡新聞に、平成25年の静岡県製造品出荷額等の速報値が掲載されました。

昨年、「県内製造業の回復は、隣の愛知県などに比べて遅れている」との指摘をいただいていましたが、まさにデータとして裏付けられました。

平成25年の静岡県の製造品出荷額等は15兆6396億円で、前年比▲0.4%、681億円の減となりました。

D全国では290兆1734億円、前年比+0.5%、1兆4458億円の増となっており、明暗が分かれました。

リーマンショック以降の景気低迷の中、アベノミクスにより一部地域で回復の兆しがみられるようですが、静岡県内経済の回復遅れが目立つ結果となっています。

C他の都道府県との比較では、3年連続で全国第4位となっています。

愛知県が前年比+4.6%と伸びているのに対し、自治体間で差がついているのが特徴的です。

産業分類別に構成比をみると、輸送機械28.2%、電気機械11.6%、化学工業10.4%などが大きな割合を占めています。

Bそれぞれ前年比は、輸送機械▲1.9%、電気機械▲1.9%、化学工業+2.9%などとなっています。

極端な増減ではありませんが、構成比の高い輸送機器や電気機械のマイナスはボディブローのように効いているようです。

E県内を地域別にみると、5兆8千億円余を占める「志太榛原・中東遠」地区で前年を下回っています。「西部(浜松市・湖西市)」は+0.7%でほぼ横ばいとなっています。

F_2市別では浜松市が県内トップの2兆1226億円となっています。

公表されたばかりですので、まだ細かい分析はできていませんが、今後調査して、「元気な静岡県づくり」につなげていきたいと思います。

詳しいデータを知りたい方は下記のPDF資料をご覧ください。

★平成25年工業統計調査結果(速報) (図表の出典はこの資料からです)

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