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水道事業大量更新時代の投資計画と経営戦略の策定

20160523_173455 東京で表題のセミナーに参加しました。

講師は 鈴木 文彦 氏(大和総研 経営コンサルティング部)。FBで共通の友達がいて、読み応えのある記事をよくアップされているので、一度、直接お話しを聞いてみようと思い参加しましたが、期待どおりの内容でした。

地方公営企業では経営戦略の策定が進んでいますが、現状の固定資産台帳(管路台帳)の整備が不十分で、経年化と更新投資計画の整合性がとれていないケースが見られているとのこと。まずは県内でもこのチェックと整備が必要です。

人口減少や節水により、配水量や給水人口は低下の傾向にありますが、土地開発や道路増設等により管路の新規敷設は進んでいます。このことから水道計画は「まちづくり計画」の一環として考える必要があります。水道部門だけで将来構想を作る際には水道部門だけでなく、自治体の基本構想・基本計画との整合も必要です。

試算では国内すべての水道資産の更新には約130年もかかるようです。更新周期をKPI指標として設定する場合、基本的には耐用年数である40年(もしくは現実的に50-60年)に設定し、それをめざした更新投資計画を策定する必要があります。

人口減少は大きなインパクトでありダウンサイジングが不可避です。将来見通しは「なりゆき」をベースに、管路1kmあたりの給水人口を現状維持するケースや、人口減少以前の水準にあわせた効率的ケースを想定するなどさまざまなシミュレーションを立てる工夫が必要です。

また安易な料金引き上げに頼らず。場合によっては料金体系の見直し(二部料金制など)も検討してはどうかとのこと。

更新計画は積上げ方式でなく、危機管理計画(=地震災害時の優先復旧計画)から逆算する(バックキャスト)方式で考え、更新箇所の優先順位付けを行うべきとのご指摘。まさにその通りですね。フルセットで更新するのはもうムリです。ゼロベースでやらないといけませんね。

広域化、大規模化は職員の高齢化対策や人材育成対策になりますが、管理職員は減らせても、給水人口が10万人規模を超えると技術職員の必要性が高まり増えるケースもあるとか。このあたりは研究が必要かも。また広域化をやるなら施設を造る前にやることが必要で、造ったあとの効率化はなかなか難しそうです。

このほか今日は、官民連携の事例紹介をいただきましたが、特に大阪市の水道事業におけるPFIコンセッションの検討事例の紹介では、こまかい事務事業を進めるにあたって民間企業の手法でかなりコストダウンが可能と感じました。さらに分析してみたいと思います。

総務省が都道府県に水道広域化の検討を求めるなど、人口減少適応対策として水道事業の再編は不可避です。静岡県ではくらし・環境部水利用課が主管して進めていきますが、今年度は所管委員会を担当するので、県の全体最適を見すえ、さらに勉強します。

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