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少子化対策の現状

8/10に「美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略 県民会議 本部会議」を傍聴しました。

その時の資料に進捗報告があったので、少子化対策の項目をチェックしてみました。

【県の成果指標】

◆合計特殊出生率(H31年目標「2」)

○推移 (H25)1.53→(H26)1.50→(H27)1.54

A1H26年に1.50だった数字を、H31年に2をめざす場合、ターゲットとなるラインはグラフのようになります。

しかし現実的にはH27年に1.54とターゲットを大きく下回っています。このままではまずムリですね。

◆自分の住んでいるまちが、子どもを生み育てやすいところ と感じている人の割合(H31年目標80%)

○推移 (H25)57.2%→(H26)53.3%→(H27)52.8%

A2 H26年実績の53.3%を、H31年に80%にするには、H27年に58%、 H28年には63%くらいにしないといけませんが、逆にダウンしています。

【県の自己評価・課題】

・合計特殊出生率は大きなトレンドでは回復傾向

・子どもを2人以上欲しいという若い世代の希望をかなえるため、さらなる取組が必要

【私の意見】

「合計特殊出生率」2はきわめて高いハードルですが、それを承知で課した以上、とにかくやるべきことをすべてやり切る覚悟が必要です。「回復傾向」と喜んでいる場合でないのは明らかですので、厳しく見ないといけません。

昨年の会派提言では「経済的支援まで含めて検討すべき」としました。6月定例会では「結婚する時の住宅補助」を導入する自治体がありましたが、あらゆる施策を検討する必要があります。

また「子どもを生み育てやすいと感じている人の割合」が減っているのは昨年以前からの傾向ですので、市町ごとの原因究明が急務です。少子化対策に重点を置いた取り組みが必要です。

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県内視察4(浜松市下水道コンセッション)

Hamamatsu昨日の記事ですが、慶應議連2日目午後の視察先は地元浜松市。官民連携事例をいくつか紹介してもらいました。

まず最近話題になっている「下水道施設のコンセッション」の導入。初めてお話を聞くことができました。

これは、今年度、県から浜松市に移管された「西遠流域下水道」の施設管理に日本で初めてコンセッション方式を導入するものです。

期間は平成30年度から49年度の20年間。対象施設に「管路」は含んでおらず、天竜川河口近くにある「西遠浄化センター」と2ヵ所の「中継ポンプ場」ということでした。個人的には「管路」の管理はリスクが大きく「なじまない」と思っていましたので妥当なところかと。

浜松市が収入する下水道使用料の一部を利用料金として運営権者に支払うとしています。当初は27%という設定だそうですが、これが妥当かどうかはよくわかりません。

行政としては、長期間の維持管理と改築に対し、民間事業者の持つノウハウ(アセットマネジメントなど)を活かしてもらおうことを期待しており、さらに民間事業者は施設を活用した独立採算事業が可能になります。

モニタリングの体制が重要ですが、これも調整が進められているようでした。

6月の説明会・現地説明会には15社が参加したとのことで、9月にはマーケットサウンディングが行われる予定です。Win-Winの関係ができるか、今後の動向が注目されます。

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このほか、官民連携の失敗事例として「フォルテの廃止」について紹介してもらいました。

全国でまちおこしを手がける 木下 斉 氏が“墓標”と呼ぶ、まちなかの3セク施設が全国で話題になっています。

フォルテも放っておくとまさに“墓標”になったと思いますが、浜松市はいち早くそれに気づき、平成19年度にこれを民間売却しました。

詳しくは下記私の過去ブログをご覧ください。目次の中から「フォルテ」に関する項目をご覧ください。

★目次 は行

いまでこそ「ファシリティマネジメント」が進んでいますが、当時、この施設を廃止したのは浜松市の先見の明だと思います。

3セクは民間のいいところと行政のいいところを合わせ持つことを理想に掲げましたが、民間の悪いところと行政の悪いところを合わせ持つ、おそろしいモノになる危険もあります。

官民連携と一口に言っても中味はいろいろです。

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20160829_155718 最終日25日の午前中は防潮堤を視察。

300億円もの民間からの寄附金事業に参加者は目を見張っていました。

慶應義塾全国議員連盟は、全国の市町村議会議員と私のようにその経験を持つ県議会議員や元職で構成されています。

会員数は約190人、現職は140-150人程度ではないかということです(調査が変動に対応できていません)。

超党派で意見交換できるのが会の魅力です。今回もベテラン議員の鋭い質問が参考になりました。勉強になります。

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県内視察3(掛川城の指定管理)

20160829_121528視察2日目午前中のテーマは「官民連携」。

掛川城の指定管理者から運営について話を伺いました。

平成6年、市民の寄附などを財源に木造天守閣が再建された掛川城。平成25年度からその指定管理者となった掛川グランドホテル(呉竹荘グループ)はユニークな運営で、今年度から「指定管理料ゼロ」を実現しています。

行政は「おカネをかけて施設を維持するのが当たり前」ですが、民間の力でおカネをかけずに管理し、さらに住民満足度が高まれば、いうことなしです。

たとえば、夜は閉館が当たり前の施設(市指定有形文化財)を団体に貸し出し、夕食会場として提供したり、城内をビアガーデンにしたりするなど、稼働率のアップと収益の確保を図っています。

Kakegawa_castle

ちなみにこの取り組みは内閣府でも好事例として紹介されています。

竹の丸での夕食は殿様気分が味わえそうですね。(★竹の丸プラン

呉竹荘グループは浜松の老舗ホテルですが、ここ数年、全国にホテル展開を進め、さらに今年からは東南アジアにも進出しています。

さらに、指定管理者として掛川城の他にも、沼津御用邸記念公園や道の駅くるら戸田の指定管理業務もおこなっています。

以前からよく利用していますが、活躍が期待される注目の地元企業です。

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県内視察2(浜岡原発の防災対策)

Hamaoka 慶應議連の視察2ヵ所目は「中部電力浜岡原子力発電所」。

原子力防災の取り組みとして「巨大地震に耐える」、「津波を侵入させない」、「冷やす機能を確保」、「重大事故の発生に備える」、「総力を結集してまもる」、「新規制基準への対応」の6点について進捗状況を伺いました。

浜岡原発には年1-2回行っていますが、行くたびに工事が進捗しています。

高さ22mの防波壁はほぼ完成していました。敷地内に津波が流れ込んだ場合の「溢水防止壁」の整備もかなり進んでいました。

フィルタベントの設置も進んでいます。厚さ2mのコンクリートでできた「緊急時対策所」は外壁はほぼできており、今後、内部の整備を進めるようです。

今回は後背地の高台部は行きませんでしたが、ガスタービン発電機や貯水槽の工事も進んでいるとのこと。

また1号機2号機の廃炉作業も少しずつですが撤去作業などが進んでいました。

私以外は全員初めての訪問であり、工事の様子にみなさん驚いた様子でした。

ある人は「これでもか・・・って感じだね」との感想。参加者の原発に対する考え方は聞いていませんが、現場を知ることは判断基準の一つになると思います。

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県内視察1(焼津市の指定管理)

8/23-25に、慶應義塾全国議員連盟のメンバー約10人を静岡県にお招きし、研修会を開催しました(私は副会長をやっています)。

参加者は、北は北海道根室市から西は徳島市まで、視察テーマの「官民連携と防災対策」に関心ある議員が集まりました。

最初の視察先は焼津市。「アクアスやいづ」という施設の指定管理者制度について過去からの経過を聞きました。

市の担当者にとっては話しにくいことだったかもしれませんが、ここは施設建設当初の収支見込みが甘く、指定管理者の第3セクターが3年目で“バンザイ”してしまったケースです。

現在は山梨県の本社がある民間企業が運営しており、一定の成果が出ているようです。

今後の行政経営に官民連携は不可欠ですが、施設の必要性や役割を明確にし、中期的な経営試算がしっかりしていないと大変なことになる・・・という事例です。

なお合わせて、焼津市の大きな特徴である「ふるさと納税」と「魚がしシャツ」についても簡単に説明していただきました。全国第2位の納税額と特徴あるクールビズファッションに参加者は驚いていた様子でした。

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バイクのふるさと2016

20160829_122255今年も「バイクのふるさと」に行きました。

久しぶりに開会式から参加しました。

今年は天気にも恵まれ、出足が早かった気がします。

20160829_121135マンネリ化の声も聞かれますが、会場ではバイクファンだけでなく親子連れでも楽しめるような工夫が感じられました。

すそ野を広げていかないと、バイク産業は衰退してしまいます。

Img_20160829_121254関連業界では、4年前に「バイク・ラブ・フォーラム(BLF)」を設立して、平成32(2020)年に国内販売を100万台に伸ばすなどの目標を掲げて取り組みを始めました。

20160829_121432それに沿い、国内では「安全安心な二輪車利用環境の醸成」「社会との共生実現」「快適・楽しさの訴求」「道路や駐車場の整備」「免許制度の見直し」などに取り組んでいます。

20160829_121407「危ない」、「ウルサイ」など批判の声をいただきますが、関係者が協力して共生を進めていく必要があります。そのためにも、こうしたイベントを多くの人の目に触れる“街中”でやりたいものですね。

写真は上から「オープニングセレモニー」「説明を聞く鈴木康友市長」「自動車総連 親子でものづくり」「歴代のレーサーレプリカ」「ケビン・シュワンツが8耐で使ったツナギ」です。

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賀茂地域の広域連携

X1_2 世間は徐々に夏休みモードですが、日帰りで下田市に行ってきました。電車の中ではビジネス客は私くらいでリゾートを楽しむ家族連れやグループ、カップルばかり…。おまけに現地はクルマが大混雑と、日程の設定をやや誤っちゃったかなという感じでした。

下田市を中心とした“賀茂地域”1市5町では広域連携事業を進めています。まずはこのヒアリング。進捗状況などをうかがってきました。

まず「消費生活センター」の共同設置。今年4月からすでにスタートし、相談件数は昨年を倍以上上回っています。約228万円の救済成果もでているとのことで、賀茂地域の皆さんの安全安心が高まっています。

次に「税の徴収事務」の共同処理。これも今年4月に「賀茂地方税債権整理回収協議会」を発足させました。この動きを受けてすでに収入率も向上しています。

さらに「災害時における人的・技術的支援体制の構築」として、8月1日に「ふじのくに災害復旧支援隊」が発足し、イザというときに速やかに県の支援が行える体制を整えました。

継続案件についても徐々に進んでいます。

東日本大震災でクローズアップされた「地籍調査」について、来年度から共同実施できるよう協議を進めており、同時に研修も進めているとのこと。

教育委員会については、来年度からの「指導主事」の共同設置に加え、「教育委員会の共同設置」も視野に検討すするとのこと。域内には3つの県立高校がありますが、今後の少子化動向や地域振興を考えて小中高のあり方を検討するとのこと。期待できそうです。

私が期待していた「監査事務」の共同設置は少し難しそうな印象でした。5町では議会事務局が監査委員事務局を兼務しており、新たに監査事務に人を出すことに難色を示しているような雰囲気でした。現実的には難しい課題ですが、監査のレベルアップについて検討してほしいと要望しておきました。

このほかにも、新たに「地域包括ケアシステム」「技術職員の共同利用」「公共施設の長寿命化」「水道事業」の検討などが検討され始めたとのこと。

また官官連携だけでなく、官民連携や民民連携による地域活性化にも取り組んでいるとのこと。新時代の行政経営のモデルになりそうです。

もう一つの目的は、地熱発電調査現場の確認でした。先月の環境審議会温泉部会で議論された南伊豆町の地熱発電の調査に関して、一度現場を見ておきたいと思い訪問しました。再生可能エネルギーの研究は必要ですが、自然との共生、生活環境などへの配慮が必要です。

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初モンゴル

8/4-9に初めてモンゴルを訪問しました。

川勝知事をトップとする今年度の静岡県訪問団に議員4人で参加しました。主な視察先とご対応いただいた皆様は次のとおりです。

 ①大統領府 エルベグドルジ大統領

 ②教育・文化・化学・スポーツ省 オトゴンバヤル副大臣

 ③食糧・農牧・軽工業省 セルゲレン大臣

 ④エネルギー省 ガントゥルガ副大臣

 ⑤ウランバートル市役所 バトボルド市長

 ⑥ドルノゴビ県庁 エンフトゥヴシン知事、トゥメンバヤル議長

 ⑦三菱東京UFJ銀行ウランバートル駐在員事務所 広瀬所長

M1静岡県はモンゴル国ドルノゴビ県と5年前に友好協定を締結しており、毎年相互訪問事業を行っています。

今回の訪問がこれまでと大きく違ったのが政治体制です。

大統領の任期はあと1年ありますが、7月の選挙で民主党から人民党に政権交代し、国・地方ともに大幅に組織が変わり、これまでの交流事業の継続と新たな人間関係の構築がミッションのひとつでした。

M2 国との関係では、教育分野で大学生の交流促進強化を確認するとともに、農牧軽工業分野はソバ栽培などの技術支援や技術者育成支援などについて意見交換、エネルギー分野は人材育成などを確認しました。

ウランバートル市では、ソンギノハイラハン区と伊豆の国市との交流が実施されており、さらに他の区と県内35市町との連携を検討することが話し合われました。

M3交流が深いドルノゴビ県では知事が交代、議会もメンバーが一新されましたが、新知事、新議長ともこれまでの交流事業の継続を確認できました。また高校生交流事業を視察(写真)したほか、歓迎の「ミニ・ナーダム=村祭り(写真)」を催していただきました。議長(写真)は11月に訪日を予定しているとのことで再開が楽しみです。

M4東京三菱UFJ銀行は経済団に同行し訪問。モンゴル経済や輸出入の状況説明を受けました。モンゴルは前政権の経済政策(外国からの投資抑制)により景気が悪化しています。選挙でもこれが大きく影響したとの声も聴かれており、新政権への期待が大きいようです。

日本とモンゴルは今年6月EPA(経済連携協定)を締結しました。モンゴルとしては第1号国ということで、日本への期待は高まっています。

★EPAの概要(外務省のサイト)

M5上記リンク先を見てもわかる通り、自動車は日本車が多く、なかでもトヨタのシェアが約6割。ランドクルーザーは新車も売れているようですが、現在はほとんどが中古車とのこと。また税制優遇によりハイブリッド車が多く、走っている車の3割ほどがプリウスでした(写真は空港の駐車場)。

ただ人口約300万人と東南アジア諸国に比べ少なく、すぐに通商拡大につながるかどうかわかりませんが、現地の課題は「医療」と「環境」ということでしたので、こうした分野での連携を検討すべきかもしれません。

人材交流、特に若い世代の交流は、双方にとってメリットがあります。将来につながる人材育成を進めていきます。

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地方創生県民会議

K1 「美しい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生県民会議 本部会議」を傍聴しました。

人口減少、地域活性化に対し、県内の男性女性各界各層の委員から貴重な意見をいただきました。

若者県民会議で出された「ワーク・ライフ・バランス」、「クラブ活動と愛郷心の涵養の両立」をはじめ、雇用創造のための「子育て支援や企業の役割」、「中小企業の生産性向上」、「学生のUターン就職促進と中小企業とのマッチング」など多彩な声が出されました。

177項目のKPI指標の進捗状況は、目標値以上15、A41、B(期待値の±30%)35、C14、基準値以下26、まだ評価できないものが46となっています。

詳細は自分なりに分析していきますが、KPI指標に拘泥するのでなく、雇用や少子化対策については、他県の好事例のヨコ展開も含め、積極的に提言していきます。

県民のみなさんの意見を活かし、さらにさまざまな情報を蒐集してブラッシュアップしていくのが県議会の役割。所管委員会の委員長としてより良い方向に進めていきます。

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ふれあい親子県議会教室

夏休み恒例の「ふれあい親子県議会教室」が開催され、県内各地から55人の元気な小学4・5・6年生が県議会に来てくれました。

私は5年ぶりに参加。どんな“ふれあいトーク”ができるかワクワクしていました。

Cimg8024こどもたちからは、「どうして議員になったの?」とか「議員になって楽しいことや大変なことは?」など議会活動に関することから、「好きな言葉」や「趣味」などプライベートに関すること、さらに「子どもの頃はモテましたか?」と“答弁に窮する”質問も・・・^^;

Dscf3170こどもたちからは「ふだん話ができない議員と話せてよかった」「よりよいまちづくりをしていきたい」「楽しい静岡県にしてほしい」「人口が増える取り組みを」「18歳になったら大切な1票を投じたい」などの感想が聞かれました。

議席に座ったこどもたちをみると、男子より女子の方が多かった気がします。今のこどもたちは男子より女子の方が元気がよいと感じることがよくありますが、将来の男女比率もこうなるでしょうか・・・!?

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メルマガ8月号

メルマガ8月号を配信しました。

7/23のFMラジオでの県政報告「遊佐ちえみの 聞いちゃえ!しずおかの政治」でお話しした「オートバイ産業」が中心です。

バイクファンのみなさま、ぜひご覧ください。

★メルマガ8月号

★2016年メルマガバックナンバー

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地方創生を働く立場で考える

20160802_104413

地方創生の研修会に参加しています。

主催者は連合。働く立場から考えるというのがミソです。働くことは生活に密着しますから、地方創生により仕事をつくり雇用を確保することは、連合にとっても重要な取組ということですね。

基調講演の講師は、宮崎大学地域資源創成学部長の吉田雅彦教授。今年度新しくできた学部に経産省を退官して就任されたとのこと。グローバルかつローカルな視点で、地方創生を検討する観点をご紹介いただきました。

その後はパネル討論。雇用の質、ワークライフバランス、県域を越えた連携などが議論に。特に三重県は知事を先頭にワークライフバランスに積極的に取り組んでおり参考になります。

明日は地方創生総合戦略などをベースに分科会討論です。静岡県の現状と対策をお話しするとともに、他県の情報もいただきながら、今後の施策につなげていきます。

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