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六ヶ所村次世代エネルギーパーク

チラホラと風花が舞う中、昨日、今日と青森県内を視察しました。メインテーマは“エネルギー”です。最初に向かった六ヶ所村次世代エネルギーパークは、下記施設のほか、風力発電や太陽光発電施設などが“これでもか”というくらい設置してありました。

◆最初の訪問先は「むつ小川原国家石油備蓄基地」。

Dsc_4028 日本国内には10ヵ所の国家石油備蓄基地があり140日分の原油を備蓄しています。このほかに民間備蓄が80日分あります。

むつ小川原基地は、昭和48年の石油ショックを受け、日本で初めて昭和53年に設置された施設です。51基の貯蔵タンクに570万Kℓ、約2週間分を貯蔵しています。

備蓄された原油は平時には使用されず、緊急事態が発生した場合にのみ放出されることになっています。

日本のエネルギー供給に占める石油の割合は41.3%と諸外国に比べ高く、しかも99.7%を輸入に依存しており、国際的な政情に影響されます。

エネルギーリスク回避のためにはこうした施設が必要ですが、石油リスクが生じる事態は戦争と直結する可能性があることを考えれば、テロ対策は十分とは思えず、リスク管理上の問題も感じました。

◆続いて「日本原燃(株)原子燃料サイクル施設」。

原発は非常に難しい問題です。火力発電ではCO2削減が進まず温暖化リスクを回避できません。また再生可能エネルギーへの即時転換はまだ困難であり、国全体としては、しばらくは過渡的に依存せざるを得ないと考えます。

ゼロサムの議論ではなく、事実を確かめることが必要。私自身、核燃料サイクルのことをよく知らないので、今回、勉強のため訪ねました。

現在稼働中の施設は、「ウラン濃縮工場」「低レベル放射性廃棄物埋設センター」「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」「使用済燃料受入貯蔵施設」で、「再処理工場」は試験運転を終えH30年に稼働予定。建設中の「MOX燃料工場」はH31年に完成予定とのことでした。

ウラン濃縮は遠心分離装置で行うそうです。現在の能力は年75tですが、最終的に1500tに増強予定。国内の原発がすべて稼働すると年6000tの燃料が必要とのこと。ちなみに原発の燃料程度の濃縮レベルでは核爆弾には使えないとのこと。

「低レベル放射性廃棄物埋設センター」の1号埋設はH4年に稼働。H12年に稼働した2号埋設と合わせ、現在ドラム缶29万本を埋設しています。受け入れは年約1万5千本で、最終的に300万本まで埋設可能。ドラム缶の放射能レベルは0.5ミリシーベルト/時間。軽量廃棄物を1号、重量廃棄物を2号に埋設し、モルタルで固めコンクリートで被覆。最終的に掘削土で埋め戻し処分するそうです。

「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」は、国内で出た放射性廃棄物をいったん英仏で処理し、再度受け入れる中間貯蔵施設です。ガラス固化された核廃棄物が入ったステンレス製キャニスターを9本縦詰めしたキャスクを建物地下に保管し、冷風により40年間かけて200℃以上あるものを100℃まで冷却した後、最終処分場で処理されます。

「使用済燃料受入貯蔵施設」は国内の原発から発生する使用済燃料を受け入れる施設。H11年に稼働し既にMAX容量の3000tに近い量を貯蔵しており余裕はありません。国内の原発内にも使用済み燃料が貯蔵されていますが、この処理が当面の大きな課題です。純水内に保管されており放射能が漏れることはありませんが、水温を25℃程度に保つ必要があることから、冷却システム安全確保が重要となります。

「再処理工場」は6体の使用済核燃料から2体の燃料(MOX燃料1体+ウラン燃料1体)を再生するもので、同時に1本の高レベル廃棄物(ガラス固化体)が生じます。燃料の国内自給体制を整え、同時に放射能の半減期を10万年から1万年程度に縮めることが期待されるそうです(それでも気の遠くなるような時間です・・・)。これまでにアクティブ試験で425tの使用済核燃料を処理しているそうです。

概要は以上ですが、昨年、スイスの「ヴェーレンリンゲン中間貯蔵施設」を視察しているので、今回の説明を聞いてやや理解が深まりました。

原発が稼働していなくても、処理技術は極めて重要です。最大の課題は最終処分場がないことです。放射性廃棄物を他国に出すことはできませんので、原発の可否より先に、国民的議論を行う必要があるのではないでしょうか。

◆今日は「青森県立三沢航空科学館」を訪問。

Img_20161117_214551 富士山静岡空港隣接地の利活用に関し、航空機関連の博物館を整備しては・・・とのアイディアを聞いたことがあったので、事例を研究するため、ちょうど宿泊地の三沢市にあった県有施設を見学してきました。

三沢空港(航空自衛隊・米軍基地)の隣地にあり、H15.8月に開館しました。床面積は約1万平米、事業費は約73億円(建設費68億)となっています。

来館者は年間約1万人で、入場料は通常料金410円+特別展510円。展示内容は、実物のYS11や三沢と太平洋横断飛行の係わり、航空機の歴史がわかる①航空ゾーン、さまざまな体験ができる②科学ゾーンに分かれています。

こどもたちに実際の飛行機に触れ、さまざまな体験を通して、航空宇宙への関心を高めてもらう施設ですね。ほかに映像ホールや展望台がありました。

さて、仮に静岡に造るとしても、単に模型を並べても誘客にはつながらないでしょうね。展示を行うとしても“物語性”が必要です。またこども向けのアメニティは有効だと感じました。

ただ静岡には「航空自衛隊浜松基地 広報館(エアパーク)」がありますので、すみわけや連携を考慮する必要があります。

また三沢基地では、ちょうど米軍のF18ホーネットが飛んでいましたが、こうしたレアアイテムがありませんので、誘客は簡単ではないでしょう。

やるとすれば県の特長を生かした、航空機産業やMROビジネスを踏まえて特色を出すべきと感じました。

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11.視察・研修・活動報告」カテゴリの記事

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