民間出身議員から見た公会計情報の活用

Cipfa1 浜松市で「CIPFA Japan 中部部会 第1回 セミナー」が開催されました。

CIPFA Japan については下記のリンク先をご覧ください。

★CIPFA Japan

怪しげな名称ですが、なかなかの組織なのです。

縁あってこの会員になっています。代表者は 石原 俊彦 関西学院大学大学院教授。お話によると手弁当・持ち出しで会を運営しているようで申し訳ないのですが、志の高い自治体職員や議員が集っています。

全国規模の組織で会員は500人を超えたとか。年に数回、関西学院大学やその他自治体を舞台に、全国規模の研修会を開催しています。

今回、初めて地方単位での研修会を開催しました。しかも浜松で。

浜松在住会員は2人しかおらず、もうひとりで言いだしっぺの常葉大学経営学部の ★酒井 大策 講師から、「田口さん、何かしゃべってください・・・」とのリクエスト。

志の高い参加者が多いので「釈迦に説法」と思いつつも、10年前、初めて議員になったときのことなども思いだし、表題のタイトルで約40分ほどのお話をしました。

もちろん「公会計情報の活用」と言っても、私は学者でも公認会計士でもないので、テクニカルな話はできません。ただ民間企業での経験などから、「おカネに対する意識の違い」、「ベンチマークの大切さ」、「ストック情報の活用」などをお話させていただくと同時に、県で進めている「行政経営研究会」の取り組みなどを紹介しました。

またちょうど県で総合計画策定を進めていることから、それへの活用の可能性などについても、期待を込めてお話ししました(実務者ではないので難しさはあるとは思いますが・・・)。

当日使用したパワーポイントの資料に、一部説明を加筆したものを備忘録的にアップします。

★パワーポイント資料 (PDF)

質疑応答では他の自治体議員さんから「総合計画策定時に将来の予想貸借対照表を作ってはどうか」とのご提案をいただきました。私も同感です。セグメントごとのB/S作れないかな・・・。

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トヨタ生産方式を自治体に導入

20170322_190617 福島県内視察2日目。午前中は伊達市を訪問。「DTI」の取組を聞きました。

いきなりですがクイズです。

伊達市は日本に2つあります。もう一つは北海道伊達市ですが、こんなケースは珍しいですよね。

ちなみに同名の市はもうひとつありますがどこでしょうか?(答は最下段)

Dsc_4290 福島県伊達市は仙台藩伊達家の発祥の地だとのこと。写真のキャラクターが市役所入口でデンと迎えてくれました。

「政宗ダテニクル」というアニメのキャラだそうでYouTubeで見ることができるようです。いろんな地域おこしがあるもんですね~^^;

★政宗ダテニクル(伊達市のサイト)

さて本題の「DTI」。トヨタ生産方式(以下TPS)を導入した改善活動で「DATE TASK INNOVATION」の略称です。

この取組も昨日同様、「行革甲子園」で知りました。伊達市の取組は優秀事例として当日発表され、レセプションで職員さんとお話させていただいており、ぜひ伺いたいと思っていたところでした。

導入は就任前に民間企業の工場長としてTPSによる改善業務に携わっていた市長の強いリーダーシップによるもので、TPSに精通したコンサルタントに定期的に指導を受けているとのこと。“現場実査”もやっています。

「5S」ならぬ「3S5T」で職場もキレイです。3Sは「整理・整頓・清掃」、5Tは「定位・定品・定量・定路・定色」で、5Tは整頓のルールと言えそうです。

また係単位で「業務洗出し表」を作成し、事務事業を細分化し事務単位での工数を把握しています。ここまでやるのはなかなかのものかと…。静岡県もH11年頃(?)から「業務棚卸表」を作っていましたが、いまでは事務事業単位で工数もエエカゲンになっています。

さらにこの「業務洗出し表」を分析し「作業手順書」を作成、業務のムダをなくしています。

ここまでやるのは外部人材がいればこそですね。職員だけではなかなかこうはいかないでしょう。この徹底が「DTI」のすごいところです。

静岡県も外部人材のアドバイスをもらって働き方改革を進めるべきですね。

午後は福島県庁で「震災復旧復興事業」の概要や避難者支援、福島第一原発の状況、広域避難計画などについてうかがいました。ボリュームたっぷりでまとめきれません。

とりあえず資料をご紹介します。

★ふくしま復興ステーション

明日は南相馬市へ行きます。

【冒頭クイズの答 府中市(東京都と広島県)】

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ビジネスプロセス・リエンジニアリング(BPR)

20170321_180445

議会が閉会したので早速来年度の取組に向け視察に出ています。今日は福島県郡山市を訪問。ビジネスプロセス・リエンジニアリング(BPR)の取組をヒアリングしました。

BPRは事業目的達成のための手段を最適化することです(詳しい説明は検索してご覧ください)。

県庁でいえば県民サービス最適化のために業務を見直すことで、私は特に県民サービスに直結しない庁内業務を見直すべきだと思っています。

郡山市の取組を知ったのは、昨年11月の「行革甲子園」です。当日発表はありませんでしたが、愛媛県のHPで資料を拝見したのがきっかけです(★愛媛県行革甲子園2016)。

現在、「働き方改革」とか「ワーク・ライフ・バランス」が取り上げられていますが、そのための実務的手法と言ってよいと思います。

すなわち、自分たちの業務プロセスを見える化して評価し、ネックとなっている工程や重複している工程を簡素化するということです。民間企業のカイゼンに近い考え方で取り組んでいました。

郡山市は特に「庁内共通の業務」にスポットを当て、例えば庁内会議の見直し、庁内研修会・セミナーの見直し、また部門間の照会事項の見直し等に取り組んでいます。これらによって間接業務の削減を図り、各課の本来業務に取り組む時間のウエイトを高くしようということです。

この結果をもとに、まさに今日「郡山市STANDARD」という方針を公表したとのこと(写真)。外部者で初めて拝見することができました。

このほか課題としては「PDCA」や「歳入歳出」の業務量が挙げられていましたが、これらは継続して検討していくとのこと。「PDCA」は私も複雑化していると懸念していますので今後の取組を見させていただこうと思います。

ところで「庁内共通の業務」で最も時間を要する業務は何だと思います?こたえは「議会対応」とのこと。“民主主義のコスト”とはいうものの耳が痛いところです。

なかなか面白い取り組みでした。

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財政認識の共有化と県民参加(一般質問1-⑥)

<質問>

人口減少社会を迎え、財政はますます厳しくなる。県民に、現実を知ってもらうためには、適切な情報公開が必要。県はHPで財務情報を公開しているが分かりづらい。行財政改革大綱では「県民参加」をうたっているが、財政危機意識を県民と共有化し理解を深めるべき。

<答弁・伊藤経営管理部長>

国や県の財政が一段と厳しさを増す中、財政状況を県民の皆様に一層のご理解をいただくことは極めて重要。次期行財政改革大綱の策定に向け、出前講座の活用など具体的な方策を検討し実行するなど、持続的な財政運営を図るための経済性のあり方について共通認識をもって進められるよう県民参加の推進に努める。

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市町との連携による公共施設の資産経営(一般質問1-⑤)

<質問>

統一的な基準による地方公会計の導入により、固定資産台帳が整備される。また県内全市町で「公共施設等総合管理計画」が策定される。公共施設データの可視化、共有化を進め、県と市町また市町どうしが連携し、施設の統廃合などの取り組みに着手すべき。

<答弁・伊藤経営管理部長>

公共施設の資産経営は各自治体が自らの施設で取り組むことが基本。その上で類似施設等の最適化を図る等広域的な連携が重要になる。施設情報や資産経営に関する取組の共有化は、将来的に自治体の枠を超えた公共施設の最適配置検討など総量適正化の議論の素地となるため、引き続き、ファシリティマネジメント研究会で推進していく。

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統一的な基準による地方公会計の活用(一般質問1-④)

<質問>

公会計改革についてはこれまでも活用方法が課題とされてきた。今後、他団体との比較が可能になり、県内市町の財務状況が俯瞰できるようになる。県内市町とともに、新制度の活用を推進していくべき。

<答弁・森政策企画部長>

新たに導入する地方公会計を予算編成等に有効活用し、行政サービスの効率化や公共施設の最適化等に賢く使うことは重要で、県内市町とともに積極的な活用を推進していく必要がある。県では財務諸表の知識や新制度の理解を深めるため研修会を開催し、市町と連携し新制度の積極的な活用を推進する。

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定員管理(一般質問1-③)

<質問>

行財政改革大綱の見直しでは、職員定数の指標(定数削減)をなくし、総労働時間の管理に置き換えることを議論しているが、現在「事業の廃止」を進めており、指標をなくすべきではない。

<答弁・伊藤経営管理部長>

平成9年度から28年度の20年間で1472人の職員を削減したが、ここ数年、時間外勤務が右肩上がりで増加し、職員の削減が行政コストの削減につながっていない。今年度、全業務廃止を含めた見直しを行い上半期の時間外は減少した。行財政改革大綱では「職員削減数」を改め「総労働時間の抑制」を新たな指標とすることを予定している。

<再質問>

定員管理の旗を降ろすのは行革の後退につながりかねない。これから先を見すえてやる必要がある。

<再答弁>

業務、事業を見直す中でまずは職員の過重労働を解消し、めどがついたら定員管理について削減目標についてあり方を検討したい。

<意見> 将来のことを考えれば、旗を降ろすべきではないということを強く言っておく。

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行政経営システムの見直し(一般質問1-②)

<質問>

県の行政経営システムは以前に比べ、評価制度が複雑になった。「業務棚卸表」から移行した「施策展開表」を基本にしていたが、今では「総合計画」や「分野別計画」の評価、さらに「総合戦略」の評価が加わった。簡素化を図るべき。

<答弁・伊藤経営管理部長>

総合計画の分野別計画は実行計画として政策推進の役割を果たしているが、総合計画との関係の整理が十分ではなく見直す余地がある。総合計画と施策展開表もさらなる効率化に努めていく。こうしたシステムの簡素化も含め全庁的な生産性向上に取り組んでいく。

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今後の行財政改革の進め方と目標設定(一般質問1-①)

Dsc_31041 <質問>

県政世論調査では「県が行っている行財政改革の取組について知っているか?」という設問に対し、「よく知っている」と「言葉は知っており、取組も少しは知っている」と答えた県民は15.1%、一方「あまり知らない・全く知らない」は80.5%となっており、多くの県民には行財政改革の取組が見えていない。

財政状況はこれまで以上に厳しく職員のコスト意識や行財政改革意識を高める必要がある。 行財政改革を推進していくために「バックキャスティング」による目標設定を考えるべき。「バックキャスティング」は、将来像を踏まえて、今何をやるべきかを考える思考方法。2060年の県の人口が305万人とされる中、10年20年先のあるべき姿をめざして目標を設定すべき。

Dsc_31211 <答弁・川勝知事>

世界から憧れを呼ぶ「ジャパニーズ・ドリームの理想郷」“ふじのくに”の実現に向けた新たな施策を展開する。その実現のために、行財政改革においても限られた財源と人員を最大限活用し、県民や民間と協働・連携し地域を支える基盤づくりを推進することが重要。

平成29年度は、新たな「総合計画」と「行財政改革大綱」の策定を視野に入れる時期であり、現大綱の成果や取組状況をしっかり評価し、次期大綱期間中に実施すべき行財政改革の戦略を、バックキャスティングの発想を踏まえて検討し、行財政改革を推進する。

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砥部町の公会計改革

Img_20161103_210707 松山市のお隣、人口21000人余の砥部(とべ)町を訪問しました。

砥部町を知らない人は多いと思いますが、この町は、財務情報を活用して住民への説明をしっかりやっている日本一の町ではないでしょうか。

★財政情報のページ(砥部町HP)

お話をうかがった職員さんとは、前夜の「行革甲子園」後のパーティでもお会いしました。財政が厳しくなる中、将来に向けて持続可能な町を作ることにとても「熱」を持った職員さんでした。

お話しいただいた資料は上記ページのうち、「公会計砥部町の取り組みとプロジェクトチームの活動」にある「★公会計をもっと身近にのPDFデータ」。これをベースに幅広く教えていただきました。

みなさまもぜひ上記リンク先をご覧いただきたいと思います。

まず財政情報(予算・決算・財務諸表)は、「ページそのものをアニュアルレポートに仕立てた」と書いてるとおり相当な情報量があります。

このページだけではわかりませんが、リンク先を見るとインタビューやイラストを使った資料など工夫が見られます。

次の「まちづくり体験塾~バランスシート探検隊、SIM2030~」は、住民参加型の財政講座です。非常にわかりやすいと思います。私も県内でやってみたいと思っています。

3つめの「公会計砥部町の取り組みとプロジェクトチームの活動」をみると、9月23日に「静岡県で砥部町の取り組みを紹介」とあります。

菊川市さんが呼びかけて周辺市町と県職員も参加したとのこと。参加した県職員に感想を聞かなきゃいけませんね。

写真は「砥部焼」の蕎麦猪口。キレイでしょ。

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